内容説明
「個展を開くまでにどんな準備が必要?」「作品は何点ぐらいあったらいいの?」――展覧会を開くときに浮かぶ様々な疑問に答えるガイドブック
はじめて個展を開こうとする際には、さまざまな疑問が出てくるはずです。
本書は、絵画や写真、イラストなど日々制作活動をしている人が個展を開くまでのプロセスやポイントをまとめたガイドブックです。
具体的な作業内容だけでなく、展覧会の意義や心構え、美術館から得られるヒントなども分かりやすく解説。さらに「個展を開いて変わること」をテーマに作家やギャラリーとの対談も収録しています。個展だけでなく、二人展や三人展、グループ展にも生かせるヒントやアイデアが詰まった一冊です。
【著者】
竹氏倫子
1972年埼玉県生まれ。鳥取県在住。鳥取県教育委員会美術館開設準備室学芸員を経て、2013年まで鳥取県立博物館主任学芸員(美術担当)。近代洋画、写真、西洋美術に関する展覧会の企画・運営、植田正治、前田寛治等の作家研究を行う。2014年より個人として美術・写真に関する論考や新聞連載を執筆するとともに、油彩画を制作し、絵画・彫刻グループに所属して発表活動を続けている。その過程で多くの作家や作家志望の人々に出会い、展覧会に関するノウハウを広く伝える必要性を感じ、本書の執筆に至る。
目次
1章 なぜ個展を開いたほうがいいのか
展覧会もひとつの表現/展覧会はご縁をつくるところ/展覧会は作家として名乗りを上げる機会/展覧会の種類/経費の考えかた/リアルな展覧会とネット上の発表との違い
2章 個展をつくるための準備とプロセス
個展ができるまで/展覧会のスタイルを決める/会期を検討する/会場を選ぶ/作品をしぼり込む/展覧会タイトルを考える/作品の見せかたを考える/展示構成を考える/DM(案内はがき)をつくる/ごあいさつ・ステートメント・作家略歴を作成する/キャプションのつくりかた/搬入・展示・撤去・搬出の計画を立てる
3章 開催中の過ごしかた・展覧会が終わったら
展覧会がオープンしたら/来場者の言葉をどう聞くか/展覧会は、自作をふりかえるタイミング/展覧会が終わった後
4章 より自分らしい作品をつくるために、美術館からヒントを得る
美術館はヒントの宝庫/作品のサイズと空間の大きさの関係/作品の魅力を引き出すタイトル /サインに注目する/展示方法のアイデアを得る/ポスター、チラシをチェックする/作家の姿勢に学ぶ
対談 個展を開いて変わること