内容説明
終わりが見えないウクライナ戦争にガザ戦争。トランプ大統領の再選で、自由・平等を基盤とする民主主義がゆらいでいる。ヨーロッパにおける右派勢力の躍進から、選挙のたびに民主主義に亀裂が入っているように見える。社会の現状を的確に分析し、普遍的な価値の意義と日本の取るべき道を問い直す、実践社会学講義。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
110
大澤先生が「一冊の本」に連載された評論集。トランプ現象、ウクライナ侵攻、ガザ戦争など時事問題への先生の明快なコメントの背景には、おしどり夫婦だった民主主義と資本主義が離婚の危機に瀕しているという認識がある。資本主義はグローバルを求め、民主主義は国民国家の範囲の中での政治秩序だというギャップが不幸の始まり。資本主義は、民主主義ではなく、中国型の権威主義と結婚したほうが幸せだと思っているのだろうか…。植民地主義と人種差別という過ちを自己批判した戦後の西洋に対し、それを超克できない日本の姿も顕わになる。2025/09/21
Sam
47
単著では初読みの著者。難解な内容かと思いきや平易な文章に加え小川哲や新海誠の作品を引用した巧みな説明によりストレスなく読み進めることができる。とはいえテーマがテーマであり読み応えは十分。前半は資本主義は民主主義としか共存できないという我々の「常識」に反し権威主義とも共存が可能であることが明らかになりつつある現状を分析する。後半ではイスラエルによるガザ侵略は「西洋近代の罪」の帰結であると説き、その文脈において日本は何ができるのか、何をすべきなのかについて著者の考えを述べる。考えるきっかけを与えてくれる好著。2025/11/11
ころこ
41
日本にはなぜ社会運動が起き辛いかという論点で、いや日本には「セカイ系」というジャンルがあり、超能力を使って恋人同士の親密性が世界を変える、潜在的に日本の若者も世界を変えたいといと考えているのだと新海誠『君の名は。』『すずめの戸締り』を例示する。ところが思春期の恋愛と世界の救済のどちらを選択するかという問いに、個人的な恋愛が大事だというのが彼らの本心であるというのを『天気の子』から導き出す。(小林多喜二『党生活者』との対比に向かうが、この戦前の共産党を描いたジメジメした作品をサラッとセカイ系として読み替える2025/12/26
原玉幸子
21
大澤が見田宗介の弟子だったことは初めて知りました。月刊誌連載の評論を纏めた本なので長々と語られている印象ですが、要は、私の感性や信条にも似て、「ロシアプーチン、イスラエルネタニアフ、そして米国トランプが嫌い」。違う2つの共和党支持者が存在しているとの指摘に成程と思っても、著者のトランプ批判はもう少し冷静に語れないかというものでしたし、矢張り「米国人って本当に○〇」と思いました。さぁ、日本の政治家、もっと語れ。でも世の中って、こんなにストレス多かったっけ?(◎2025年・夏)2025/07/13
ta_chanko
17
現代は民主主義の危機の時代。資本主義との幸せな結婚生活が機能しなくなり、離婚の危機を迎えている。かわって、民主主義のパートナーになりかけているのは権威主義。中国・ロシアだけでなく、これを支持するグローバルサウスの国々、さらには欧米諸国の中にも保守主義や排外主義を支持する極右政党が勢力を伸ばしている。植民地や途上国から搾取しつつ、国内での豊かさや自由と平等を享受してきた西欧近代の欺瞞が、ここへきて噴出してきている。2025/07/10
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