内容説明
「私は掟上今日子。現在不眠症。」
* * *
〈忘却探偵〉と四つの病い、四つの謎。
* * *
今日も今日とて容疑者にされる青年・隠館厄介。
その悲鳴のような依頼を受けて駆け付ける忘却探偵・掟上今日子だったが、どうやらいつもと様子が違うようでーー。
【不眠】ーー煙のように消えた赤子
【歯痛】ーー歯のない死体
【船酔】ーー過去と現在の二重密室
【猫アレルギー】ーー猫による不可能犯罪
病いに襲われる忘却探偵は謎を解き厄介を救うことができるのか?
* * *
彼女の記憶は「一日」限り。タイムリミットミステリー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
練りようかん
13
久しぶりの今日も今日とてなシリーズ。前二作と比べ平常運転を取り戻したように感じた舞台と展開で、著者あとがきで“隠館厄介の冤罪集”とあり、連作短編集と言うよりこっちの方がしっくりくる発見が楽しい。本編でも冤罪にかけられた恨みが犯行動機とみなされるのならば、永遠に容疑者じゃんと思ったくだりもあり、通読して隠館が疑われることに比重が置かれた印象。真実を見つける実験方法、表題作のなぜ歯は持ち去られたかという謎、さらっと怖いこと言う今日子さんが魅力的だった。このシリーズいつまで続くのだろうか。2025/05/12
ほたる
9
最速の忘却探偵はいつも通りに。シンプルな謎とああそうかと納得させられる解決。厄介さんと今日さんの掛け合いが謎を解く過程を飽きさせない。シリーズの中では割とスタンダードなほうで読みやすかったなと思う。ステイホームの掌編企画ももう五年前のお話なのかと。2025/04/29
小梅さん。
6
今日子さん、お久しゅうございます。 そうそう、これでこそ今日子さん。 色んな不調に襲われながらも、厄介くんが巻き込また事件を解決してしまう。うんうん。 最後の猫アレルギーが、特にお気に入りかな。 だって、猫だし♪ 猫がひどい目に遭ってないしね。 もちろん、今日子さんの過去、正体は気になるところだけれど、こういうパターンの方が安心して読める。2025/05/14
椎名
5
四篇全て発想の転換、みたいな解決で、一晩寝たら全てを忘却している探偵が不眠症になったら、という始まりからその流れがある。猫と言われてしまうとどうしても色々と期待があったため、特に言及がなかったのは肩透かし。2025/04/22
DK-2084
4
★★★☆☆2025/05/02