講談社文庫 掟上今日子の色見本（文庫版）

著者名：西尾維新【著】

講談社（2025/04発売）

• ISBN：9784065391846

内容説明

「掟上今日子は預かった。返してほしければ、十億円用意しろ」
置手紙探偵事務所唯一の従業員・親切守が受けた、突然の脅迫電話。天涯孤独の忘却探偵を救い出せるのは自分だけ。今日子さんのような推理力はもたないけれど、彼には今日子さんとの「記憶」がある。手探りで捜査を開始する守。一方、今日子さんは犯人のもとで目を覚まして――？純白の名探偵＆青年警備員VS. 漆黒の誘拐犯！　頭脳戦の結末は!?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[星野流人]

今日子さんが誘拐に遭う話。あの今日子さんを誘拐するという無貌極まりないことをやってのけた犯人の、それでもなお今日子さんに翻弄される姿が愛おしかったです。探偵としては頼れる今日子さんも、犯人側視点だとこんなにも小憎たらしく映るのか……。一方、掟上ビルディングの警備員こと親切さんの慣れない推理パートも楽しませてもらいました。今日子さんの網羅的推理ほどではないものの、探偵でないなりに必死に頭を悩ませる親切さんの謎解きパートが新鮮でした。厄介は他人からすると、こんなにも信用ならない人物なのか。

2025/08/02

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シリーズ10作目。今日子さんが何者かに誘拐され、探偵事務所の警備員・親切守に身代金10億円を要求する脅迫電話が入る、ということで親切さんメインの回。厄介や交流のある警察関係者も友情出演している。今日子さんは自分に何かあった時のための仕込みがすごい。そして親切さんがここまでデキる人だとわかっててスカウトしたのだとしたら人を見る目もすごい。

2025/05/05

[マッちゃま]

シリーズ第１０巻。かなりの大雑把な方以外は刊行順に読まれる方が楽しめるかと思います。一度寝てしまうと記憶がリセットされてしまう最速にして守秘義務完璧の忘却探偵である掟上今日子さんが誘拐されてしまう。犯人から連絡を受けたのは置手紙探偵事務所唯一の従業員 親切 守。今日子と犯人のパート、救出するために奮闘する親切パート。そのどちらもユルくて楽しい。もしも忘却探偵が居たら、どんな事が起こる？…という設定を楽しむシリーズなんやと再認識。言葉遊びと、何処かでおっ！とさせる場面も健在。いつかは厄介VS守もあるのかな？

2025/04/29

[hnzwd]

シリーズ第10弾。忘却探偵誘拐される！ということで、眠ると記憶がリセットされる忘却探偵が自分の危険に対して、どのようにセーフガードを備えているかが垣間見える中編。一度使ったら、逆手に取られるリスクに備えてその手法を捨てる、ってのは、、安全に全振りするとそうなるのは理解できるが。。

2025/05/31

[saoring٩(๑•ㅂ•)۶]

久々の今日子さん。 誘拐されます！身代金は10億円！！ 唯一の部下、親切さんが救出に奔走する物語。 今日子さん専門家として登場する厄介さんや、冤罪製造機の刑事さんとの「それぞれの役割での活躍」みたいのすきです。 今作でティーンエイジャーの頃は、忘却探偵じゃなかったエピソードが追加ででましたね〜。他シリーズの登場人物と同一人物、なんて考察もあるようですがまだ未読なんで、こちらのシリーズでどこまでも守銭奴で最速の探偵を追っていきます(๑•̀ㅂ•́)و✧ 変わらず、言葉の使い方が面白い作家さん。

2025/06/03