内容説明
デビュー作にしてこのハイクオリティ!
今や歴史・時代小説の大家となった朝井まかての初めての小説は、著者がこよなく愛する「江戸の園芸」をモチーフに、今も変わらぬ「人の世の情」を鮮やかに描き出す。
第3回小説現代長編新人賞奨励賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kei.ma
15
舞台は隅田川のほとり向嶋にある苗物屋。目を引くのは桜草、紫式部に幾種類もの春の桜、それに謎の一子相伝の樹。男前の新次としっかり者のおりん夫婦が魅力的でつい応援したくなるほど。物語を通じて描かれているのは人生満更でもないということ。とはいえ、驚きの決断も。あ〜花魁吉野が、理世お嬢様が、まさか新次夫婦が子とも思う雀を、なんて。人それぞれと言うけれど当の本人にしてみれば一世一代の大英断。それは他者を思いやる気持ちに溢れていて深く感銘を受けました。2026/02/22
なんてひだ
7
うわー いやぁー 新改訂版ってそりゃないって朝井さん。とうとう最後の最後まで気づかなかった。雀とお梅と結ばれたのも。 自分読んでたんで、もうデビュー作で気づこうよ自分って。まんまと買わされた気分で内容どうこうじゃない話で粋じゃないって。買ってるんで、どこで気付いてもショックだけど、こうしてぐちぐち言うのも粋じゃないって たしかに話の内容が綺麗すぎて一夜を共にしたのもうっちゃってるし。2025/06/05
蒼都羽月
3
時代小説はほとんど読んだことないのに、カバーに一目惚れで買った作品だった。カバーのおかげで出会えた作品だった。「人」がとにかく魅力的で惹き込まれた。後半、新次のおりんへの不義理に不快も抱いたけれど、そこできっぱり線を引けなかったこともやはり人間を描こうとしたが故の成り行きか、と。(事の次第には寛容にはなれないし、墓まで持っていけの気持ちだけれど。)後日談の章にはにこにこした。2025/05/04
北刻堂
0
冒頭、種苗屋を営むなずな屋がいきなり窮地に。何やら因縁めいた背景がありそうと思ったら、どうも新次のことを目の敵にしている霧島屋の存在が。ただ、その霧島屋、そもそも家中に婿入りした治親や、その治親に肩入れしていたお豪とが、何か勘違いしているとしか思えぬ権力を振りかざして、結局自滅したような感じであるなぁ。ところで、この作品、朝井まかてさんのデビュー作だったのですね! 解説を見て初めて気づきました。朝井さんの小説、ほとんど読んでいたにもかかわらず、今更ながら本作の存在に気づくなんて・・・迂闊なことであった。2026/03/31
Yosuke Nishimoto
0
こんな上手な作家を今まで知らなかったなんて。当然、面白く、最後まで読み切った。でも、なんだかすっきりしない。う~ん、ちょっと技巧が過ぎるかな。2026/01/08




