内容説明
『ドラえもん』の「声のキャンデー」や『ミッション・インポッシブル3』など多くのフィクション作品にみられる音声合成シーン。現実は、フィクション作品に発揮された作者たちの想像力をはるかに超えたところにある。現在の音声合成は、いったい、どこまで進んでいるのか。どんなふうに利用されているのか。どのような人の、どのような夢を現実にしてきたのか。これから、どのような応用がなされていく可能性があるのか。その応用は、人類の未だ見ない将来をどのように変えていくのか。「音声合成」の現在と未来に迫る。
目次
第一章 「コンピュータの声」に囲まれた私たちの日常
第二章 歌うコンピュータ
第三章 「化ける」コンピュータ――片思いの相手に話しかけてもらうには?
第四章 踏み越えるコンピュータ――「声」の障碍と音声合成
第五章 話すコンピュータ――言葉の壁を越える
第六章 おしゃべりなコンピュータの未来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
名古屋ケムンパス
27
タイトルは柔らかな感じで優しいけれど、内容はかなり本格的な技術解説書です。音声合成の発展の来し方行き末を「ドラえもん」を交えて丹念に描き出します。ヒトの声に関する緻密な解析と膨大なデータ処理の蓄積を永年にわたり継続された研究者の皆さんのご苦労が偲ばれます。きっとポケトークの反応の速さに感じる驚きは研究の成果そのものなんですよね。2023/01/28
ちいくま
3
歌う、話す、がこんなにも難しいことだったなんて読むまで想像もしませんでした。ミクや「僕のいた時間」など私でも知ってるレベルからの解説は分かり易い入口です、コラムは難しいけど。個人的には、大好きな冨田惑星が話題に上って懐かしい。2016/02/01
Guro326
1
★★★☆☆ もしかしたら、数十年後「人は地声でしか会話できなかったんだよ」という時代が来るかもね。技術者の難しい話を楽しい文章にされたのは、きっとみわさんのお仕事なのでしょう。2015/08/21
風琴
1
"「iphone」は、当初から「voiceOver」という音声ガイド機能を備えていました。(…)資格障碍者は当初から「利用者」の一部としてそうていされており、それを可能にしていたのが音声合成によるテキスト読み上げであった"(pp.73-74) アメリカでは事業者には障碍者に対しても情報提供が保障されるようにする義務が課されている。2015/06/26
M_Study
1
音声合成技術はVOCALOIDぐらいしか知らなかったが、現代では人間が声を出す仕組みをざっくりシミュレートした隠れマルコフモデル(HMM)が主流なようだ。テキストの文脈を読み取り、統計的な処理によって場面に即した発声ができる。個人の声の特徴を付け加えて、その人らしい声も合成できる。HMMを使う「さとうささら」の動画が多数動画サイトにUpされている。かなり普通に「話す」ことができており驚いた。2015/06/22




