内容説明
タイは「外来人国家」である。タイには「タイ人」はいない。誰が「タイ」をつくったのか? なぜ? どのようにして? 謎が次々に明らかになり、不明瞭な「タイのかたち」がはっきりと見えてきます。タイ研究の第一人者である著者の長年の研究と考察が明快なタイ論として結実しました。専門的な内容ですが、自らの体験を踏まえたわかりやすい記述となっており、「タイ」ファンに広く読まれると思われます。
謎をはらんだ「ラームカムヘーン王碑文」の原文と日本語訳を配した菊地信義の装幀もユニークです。
目次
序章 タイにはタイ人はいない
第1章 地政学的背景
第2章「スコータイ神話」
第3章 三つの世界
1「サヤーム世界」/「外来人国家」
(1)アユッタヤー
(2)「クンナーン」
(3)アユッタヤーの街
(4)ムスリムの故郷
(5)スコータイ王朝による乗っ取り?
(6)「アヨータヤー」
2タイ世界/ムアン
(1)身分制社会
(2)「民衆反乱」
3マレー世界/海賊基地
(1)パッターニー:交易、女王、海賊
(2)「小クニ」
第4章 「チャート・タイ」の創出
1強大な王権
(1)現人神
(2)王統
(3)王族
2「タイ化」
(1)労働力の解放と身分制の解体
(2)国民国家形成に向けて
(3)「カー・ラーチャカーン」へ
(4)「タイ世界」の包摂
第5章 現代タイの葛藤
1「タイ化」の進展
(1)国名「タイ」の決定
(2)「サリット革命」
(3)大王プーミポン
(4)「チャート・タイ」の変遷
(5)「タイ語」――大きな「チャート・タイ」
2まとわりつく「外来人国家性」
(1)「外来人国家性」
(2)見えない身分制
(3)「サヤーム世界」の優越性
「
終章 新しい「チャート・タイ」を求めて
あとがき
主要参考・参照文献
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