内容説明
言語はいかにして生まれ、変化するのか。そのメカニズムを解明するのが比較言語学という学問だ。現存する言語や死語となった言語を突き合わせることで記録以前の言語を再建し、各言語を歴史的に位置づけていくその試みは、ソシュールをはじめとする多くの学者たちを魅了してきた。本書では、ヒッタイト語などの印欧アナトリア諸語のみならず、ギリシア語、ラテン語、古教会スラブ語、古期アイルランド語、ゲルマン語、サンスクリット語など、多数のインド・ヨーロッパ語に通じた世界的な比較言語学者が、その本質や具体的アプローチを丁寧に掘り下げて紹介する。第一人者による最良の入門書。
目次
まえがき/第1章 言語の歴史を考える/第1節 言語は変化する/第2節 言語の歴史的研究とは/第3節 解読/第2章 比較方法/第1節 祖語を推定する/第2節 比較方法/第3節 再建される祖語の性格/第4節 系統樹モデルと波状モデル/第5節 変化の起こった相対的な時期/第3章 内的再建法/第1節 条件変化の起こった環境が残っている場合/第2節 条件変化の起こった環境が失われた場合/第3節 内的再建法の限界/第4章 類推/第1節 類推の役割/第2節 パラダイムの画一化/第3節 残存形式/第4節 クリウォーヴィッチの類推の法則/第5節 類推と内的再建法/第5章 生成文法から音変化をみる/第1節 生成音韻論とは/第2節 言語変化のメカニズム/第3節 規則の追加/第4節 基底表示の組み替え/第5節 規則の順序替え/第6節 規則の消失/第7節 規則の挿入/第8節 生成文法と類推/キーワード/さらに広く知りたい人のために/初版あとがき/文庫版あとがき
感想・レビュー
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