内容説明
宝の持ち腐れのような袋小路に、僕はいた――。シニカルな笑いと冷徹な観察力で、都会の人々のままならぬ人生を写した、令和の《没落小説》、爆誕! 日常版「滅びの美学」――麻布競馬場推薦。
「宝の持ち腐れのような袋小路に、僕はいた。」
元ストーカーと暮らしながら他人のストーカーを覗き見る、落ち目のミュージシャン
極度の無駄嫌いで、ビジネスのため東京駅至近の高層マンションに住むM&A会社社長
緑豊かな公園前の低層マンション生活を送るも、突然樹木伐採が始まり困惑する女……
麻布競馬場(作家)、 推薦!。
“日常版「滅びの美学」――極限まで乾燥したユーモアが、人生の空虚を容赦なく照らし出す。”
シニカルな笑いと冷徹な観察力で、都会に生きる人々のままならぬ人生を写す、令和の《没落小説》爆誕!
『バックミラー』発売記念 著者コメント
初の短編集です。厳選した12作の中には、名刺がわりにしたい作品が幾つもある一方、「これは見られたくない」という、作家や人間の恥部そのものを表出させつつ、思わぬ角度から光を当ててくる作品もあり――。結果的に、代表作と思える一冊になりました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
171
羽田 圭介は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者初の短編集、バラエティに富んだ内容になっています。 オススメは、表題作「バックミラー」&「シリコンの季節」&「成功者Kのペニスオークション」です。 https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309039497/ 【読メエロ部】2025/04/11
ケンイチミズバ
83
安易な投稿で住所が特定される危険性があるものの彼はSNS世代でない。著名なバンドのメンバーだったが、解散後、細々とした仕事で食いつないでいる元有名人だ。そんな彼に一昔前の思いが蘇る。追っかけらしき女をマンションのエントランスで度々見かける。自分のことがバレたのかと思ったものの。素人も音楽ソフトでアーティストになれる時代。それを嘆く自分。人まね、パクリだと。自らも過去に楽曲のパクリ疑惑が噂されたこともあった。彼が物悲しく痛いが、私たちも有名でなくても仕事を退き第一線でなくなった身の皆に共通するものを感じた。2025/04/02
pohcho
59
著者初の短編集。十二編収録。「目覚めさせる朝食」が面白かったのと「渋谷と彼の地」が味わい深かった。「渋谷・・」はエッセイ風で東日本大震災の被災地への旅、 石原元都知事、東京オリンピックのことなどが綴られていて、少し前のことがひどく昔のように感じられて感慨深かった(Nは西村賢太さん)主人公(羽田さん?)の納税額や会食費用の高さに驚き。「バス旅Z」はずっと見ていたので懐かしい。2025/06/06
優希
42
滅びの美学を日常に落とし込んだ作品だと思いました。人生の空虚な一面をあぶり出したかったのでしょう。短編ながら現代社会をシニカルに活写した短編の数々は多様性に富んでおり、面白かったです。2025/04/10
でっこいみちゃぴん
35
全部良かった。羽田さんの創造の根幹にある(と勝手に思ってるよ)「他者から見られる自分」についての作品が多い。意外な方向性も楽しかった。 随筆『渋谷と彼の地』には心が震えた。 「震災復興が終わっていないから東京オリンピック反対」という意見を、空気を読んで一度引っ込めたけどまた発信するブレ感や、仲間内での被災地訪問についての温度感など。痛くてもどかしい気持ちとアツくはなりきれない気持ちがとても分かる。琴線に触れる。 被災地は外車が少ない=車にカネを回す余裕のある層が訪れていないという気付きが印象的だ。2026/03/06
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