新潮文庫<br> 怪物(新潮文庫)

個数:1
紙書籍版価格
¥1,045
  • 電子書籍
  • Reader

新潮文庫
怪物(新潮文庫)

  • 著者名:東山彰良【著】
  • 価格 ¥1,045(本体¥950)
  • 新潮社(2025/04発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101201542

ファイル: /

内容説明

偵察機を撃墜され、毛沢東治世下の敵国に落下した、台湾空軍スパイ・鹿康平。彼は飢餓の大陸から母国に奇跡の帰還を果たす。そう、これはわたしの血族の話だ――。中国、台北、東京。鹿康平と彼をモデルに小説を執筆するわたし=柏山康平。ふたりの男の運命が絡み合う。凜々しく美しい女との恋。命を懸けた冒険。『流』はこの長編に結実した。東山彰良の黄金期を告げる圧倒的エンターテインメント。(解説・大矢博子)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sin

51
記憶の中に留めた人生を編集出来ないのは事実だが、それさえ書き変わっているのかもしれない⋯虚構と現実は受け取り方に依ってはその立場を入れ替える。いや、直截に云ってしまえば虚も実も裏付けが無ければ同じ事だ。記憶と云う不確かな情報を元に事実の確定は不可能だ。作家は言葉を創るものだが感情まで創作しようとする。求め合うその言い訳に愛を創るのか?それは男女の執着ではないのだろうか?不倫だろうか?戦争なのか!振り下ろすバットの先はどちらを打ち壊そうとしたものか?希望と云う幻想を感じさせる物語らしい終わり方で幕を閉じる。2025/05/01

あいあい

0
柏山康平と椎葉リサ、鹿康平とシャオ、蘇大方、王康平、王誠毅。自由と愛、戦争、生きることと飢えること、罪を語った物語。現実(現在)と回想、作中作の三つのパートを行き来しつつ、やがて三者が融解し、互いに影響しはじめる。圧倒的な筆力。鋭く深いアフォリズム。ぐいぐい引っぱって行かれる。傑作だと思う。しかし自分がどこまでちゃんと(深く)読めたかは微妙。でも読んで良かった!2025/05/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22587403
  • ご注意事項