内容説明
美容好きの両性愛者、頼りがいのある料理人、博識な大学院生。シングルマザーの伊麻
は三人の恋人と暮らしている。娘の千夏は、高校で人生初の彼氏ができるが、家庭事情を
隠していた。一方、伊麻の友人の絹香は、伊麻を参考に不倫を考え始める。自由恋愛に生き
る女性と、その周囲。正しい恋路を外れた先にあるのは――。価値観を揺さぶる不純文学。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
513
恋愛すれば普通は切っても切れない、嫉妬・執着を、とことん語った作品。わたしもかつてはそのへんのさじ加減をうまくできずに手放した恋愛が多かった。嫉妬はスパイスになり得るけれど、それと執着は別。今作にもなかなかに極端な男女が出てきてぞわぞわさせられること多し。ひとついえるのは恋愛には決まったカタチはない、ということ。ただその中で翻弄される千夏が不憫だった。モロッコ人とのハーフという彼女、きっとシュッとした小麦色の肌の美人さんなんだろう。彼女はもっともっといい恋愛をするはず。ドラマも楽しみだ。2025/10/07
mana
37
「いまやり直せるとして、あなたには強さがありますか?相手を自由にして、なおかつ自分も前を向いて生きていかれるだけの強さが」 「会いたい人に会わないで、なんのための人生?」 3人の恋人を持つ母親の伊麻。問題を抱えながら初彼と付き合う娘の千夏。不倫され、不倫を考える絹香。イレギュラーな恋ばかりなのに、汚さを感じない清潔な作品。束縛や執着は、恋とイコールなのか?愛の形は実にさまざまである。2025/06/17
ひろっぴー
14
こないだ湊かなえさんの母親が娘を支配する毒親の小説を読んだばかりなのを忘れるくらい、こちらの母娘はママが自由すぎる、、。でも千夏を懸命に守り自分の人生も生きる。針生と絹香のこういう恋の落ち方はどきどきする。2025/05/08
消しゴム
13
ほんタメのあかりんが「泣ける小説」と紹介していたので、拝読しました。私は、泣けませんでしたが・・。到さんの店先の黒板に記し手ある言葉が好きです。「人生終わるとき、あなたは命を豊かに生き切ったと思えるか」「嫉妬は愛の証なのか」「あなたは誰に忠実に生きているのか」「誰かを愛し、同時に完全に自由にすることは可能か」2025/08/31
蜜柑
10
世間的に見て「普通」とはかけ離れている千夏の家。ありえない設定ではあるけど、千夏はみんなから大切に育てられ愛を与えられているのが伝わる。でも、ただ幸せなだけではなくて、高校生の不安定な環境、運命的な恋、葛藤、許されない恋愛、執着と愛情が全てに詰められ夢中で読んだ。一木けいさんの文章がとても大好きでハッとさせられる。2025/06/15
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