内容説明
誰もが知っている「ホタル」について、生態や暮らしといった基本的な情報はもちろん、人がつくり出した場に生活する「人里昆虫」としてのホタル、人の心に残る「文化昆虫」としてのホタルなど、さまざまな視点からわかりやすく解説し、光るだけではない、奥深いホタルの魅力を紹介。
【本書のポイント】
●ゲンジボタルを中心に、卵から成虫にいたるまでのホタルの一生と、その暮らしを解説。
●日本に生息する代表的なホタルとその生活様式の違いを紹介。
●発光の仕組みや、光る目的、種によって異なる光り方などについて紹介。
●人が作り出した場で生活する「人里昆虫」としてのホタルについて、どんな場所を好むのか、人が手を入れた環境でホタルがどう暮らしているのか、さらには、水環境におけるホタルを含む生き物と人の共存についても言及。
●古くから人の身近な存在で、人の心に残る「文化昆虫」としてのホタルについて、さまざまな事例を挙げながら、人との関係やホタルにまつわる文化を紹介。
●「ホタルはきれいな川に住むというのはウソ」「ホタルの仲間のほとんどは光らない」といった明日誰かに話したくなるような話題を多数収録。
●ホタルの発生数の数え方や発生数、発生時期の年次変動データなどを掲載するとともに、著者も参加した実際の調査の様子や、そこからわかったホタルの寿命についても紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
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ホタルの種類:ゲンジボタル ヘイケボタル(幼虫水生 世界的に例外的) ヒメボタル(幼虫陸生) ゲンジボタルの一生:卵(苔等)→水生幼虫(カワニナ捕食 9ヶ月)→陸上蛹化(土繭 1ヶ月)→成虫(発光 交尾 産卵) 光る理由:オス メスの交信手段(繁殖) ルシフェリン ルシフェラーゼ反応 詳細不明 光害影響懸念 生息環境:幼虫(瀬 淵 砂底 隠れ石 カワニナ) 卵(湿った苔) 蛹(柔らかい土壌) 成虫(暗闇) 河川構造の多様性重要 人間との関わり:かつては人里昆虫 環境変化で激減 水質汚染だけが原因ではない2025/04/18
*おきた
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水辺の環境に住むホタルについて。 キレイな環境に生きてそうな虫と思ってたら、 昔は沢山いて汚くなってしまった川から姿を消したからそう思われていただけで、実は少し汚いくらいのが住みやすいらしい。 その汚いっていうのも、有機物的なものか化学物質的なものなのかということや、他にもイメージとは実は違ってることも沢山あって面白かった。 水辺に生息する種は意外と少なかったり、幼虫しか光らんかったりする種もあるんだ、全然知らんかった。 明るい夜の時代に生きてきたもんで初めて知ることが多くて面白かった。2025/08/15
kinaba
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単純に「綺麗な水」や「自然」に結びつけてしまうことへの警鐘2025/08/10