烙印の名はヒト

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烙印の名はヒト

  • 著者名:人間六度【著】
  • 価格 ¥2,750(本体¥2,500)
  • 早川書房(2025/03発売)
  • ポイント 25pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784152104137

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内容説明

ハヤカワSFコンテスト大賞受賞作『スター・シェイカー』に続く本格SF長篇第2弾!
介護施設で働くロボットのラブは、入居者の老博士に頼まれ彼女を絞殺してしまう。だがラブは人を殺せない設計のはずだった。無実を証明し己が誇りを取り戻すため逃亡したラブの前に、ロボット排斥運動者が迫る……バトルとロボット哲学が極みに達する本格SF

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

120
SF界でロボットは人を害さず、人権を求める存在とされてきた暗黙のタブーを初めて破り、介護施設で働くアンドロイドのラブが入居者を殺して有罪判決を受ける物語は新鮮だ。舞台設定は半世紀後だが、AIが人を超える知能を持つ日が遠くないとされる今日では強い現実性で迫る。しかもラブが「自分は人でないから無罪だ」と主張して逃亡するのだから、ロボットSFの里程標ともなる作品たり得た。ただアンドロイドの知能が中心テーマなので、ハードSFを期待すると物足りない。また前提を拒むため後付けの話が目立ち、今ひとつカタルシスに欠けた。2025/05/24

rosetta

32
★★★★☆読むたびに上手くなるなぁこの人。科学的事実に間違いとかあるらしいが自分みたいな素人には充分楽しめた。なんだって物理法則さえ改変してしまっているのだから笑。カバーそでの紹介ではAIアクション思弁SFだそうな、まさにその通り。サイボーグでもない完全に人工物であるウェイツだが最初から感情がある様子だし、プライベートすら与えられている。判断主体のメタとその翻訳者のラブという二重人格、心象楽園マインドパレスという絶対自己範疇。マルドゥクスクランブルやブレードランナーを連想させるハードで目くるめく世界を堪能2025/06/11

よっち

28
入居者の老博士カーラ・ロデリックに頼まれ彼女を絞殺してしまった介護施設で働くロボットのラブ。無実を証明し己が誇りを取り戻すため逃亡するSFファンタジー。アンドロイドは人間を殺せないはずなのになぜ事件は起きたのか。しかもラブには事件当時の記憶がないまま。わけがわからないうちに追訴され下される無期懲役の判決、そして看守の油断をついての脱獄。官憲や配信者たちの追跡を受け、人権問題や安全神話、過去の因縁も絡めた様々な思惑も浮き彫りになる中、傭兵アイザックに窮地を救われ謎の真相を追う展開はなかなか面白かったですね。2025/04/09

塩崎ツトム

28
六度氏の作品はスピード感で読んでいる途中は有無をいわせないところがいい。「そ、そういうものなのか」と思いつつ、熱々のうちにその外連味あふれる(ポジティブなニュアンスを受け取ってもらいたい)登場人物の躍動に身を任せつつ読むべし。「なんでMRIやねん」とかの野暮なツッコミはなしである。小難しいハードSFではなく、それでいて戦前のパルプマガジン的なキッチュさでもない、心地よいSFルネッサンスがあるんじゃなかろうか。2025/03/27

えも

26
おおっ!久しぶりの本格的なハードSF!▼ヒトに奉仕するアンドロイドが普通に存在する世界で、とある介護アンドロイドが人を殺めて裁判にかけられる。それはもうヒトなのではないのかというところから始まって、後はガンガン疾走!▼何よりやたら造語(例えば介護肢と書いてケアボット、人型アンドロイドと書いてウエイツなど)が多く、登場人物もやけに思わせぶりで、懐かしいほどサイバーパンクだったり三体だったり森博嗣のWシリーズだったりする▼まあ、要はアンドロイドが電気羊の夢を見る話(嘘)なんですが、ラストはキュンとくるよ♪2025/08/20

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