歩くサナギ、うんちの繭~昆虫たちのフシギすぎる「変態」の世界

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歩くサナギ、うんちの繭~昆虫たちのフシギすぎる「変態」の世界

  • 著者名:篠原かをり
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 大和書房(2025/03発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784479394457

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内容説明

どうしてこんなふうに進化した!?
学校では教わらない昆虫の面白くて美しい生態の謎

効率重視! うんちを土台に美しい繭をつくるキノコバエ
子育て熱心! 幼虫に役立つミルクを分泌するアリのサナギ
天敵を警戒!? ブルンブルンと体をくねらせるチョウのサナギ
――テレビでも活躍中!
採集、飼育、昆虫食……、偏愛ぶりが大人気の昆虫研究家が語る
大胆なフォルムチェンジに隠された、驚きの生存戦略

〔もくじ〕
はじめに

第1章 一筋縄ではいかない変態の世界
 昆虫に変態が必要なわけ
 完全変態、不完全変態、無変態、過変態――変態にも種類がある
 脱皮と変態は違うのか?
 変態の謎を解く――「死への羽ばたき」実験
 変態は小さな死からできている
 サナギの中で起きていること
 99%の昆虫が翅をもつ
 幼虫は歩く消化管、成虫は飛ぶ生殖器
 変態の謎(1)幼虫と成虫は同じ虫?
 変態の謎(2)記憶は引き継がれるか?
 変態の謎(3)サナギはコミュニケーションをとるのか?

第2章 昆虫たちのフシギすぎる変態20
 (1)正解で一番美しいサナギ・オオゴマダラ
 (2)成虫によく似たサナギのテントウムシ
 (3)世にも珍しい泳ぐサナギ・カ
 (4)身近な夏の風物詩・セミ
 (5)土の繭で過ごすウスバカゲロウ
 (6)女王バチと働きバチを分けるもの
 (7)冬のサナギと春のサナギに分かれるアゲハチョウ
 (8)サナギのまま大暴れするオオムラサキ
 (9)糸を紡ぐカイコ
 (10)脱皮したての白く美しいゴキブリ
 (11)ずーっと姿の変わらない無変態のシミ
 (12)サナギを乗っ取るハチ
 (13)立派な角を隠しもつカブトムシのサナギ
 (14)オスだけ変態するミノムシ
 (15)ミルクを出すアリのサナギ
 (16)サナギも光るホタル
 (17)50年幼虫で過ごすアメリカアカヘリタマムシ
 (18)カマキリモドキの歩くサナギ
 (19)キノコバエのうんちの繭
 (20)赤から緑になるコノハムシ

特別編 変態の様子を観察しよう!
 幼虫を捕まえよう/アゲハチョウの変態の観察/クワガタの変態の観察/セミの変態の観察

おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

えっくん

25
★★★★☆変態の話が盛りだくさんです。といっても昆虫が幼虫から成虫に至る変態という成長過程の中で劇的に変化する不思議な生態を紹介した本です。幼虫と成虫で食べ物が異なるのは競合を避けるため/カブトムシの蛹は繭室を破壊されないよう他の幼虫に存在を伝達している/カイコは家畜化された昆虫であり人間がいなければ生存できないといった蘊蓄が楽しめました。その他、アメリカの昆虫学者による蛹を前後に2つに切り分け成虫するまでの過程を実験した「死への羽ばたき」もネットで実際の画像も見ましたがなかなかグロいものがありました。2025/07/03

ロア

15
読了した丁度本日、我が家のナミアゲハの越冬蛹20個中3個から無事にアゲハ蝶が羽化しました。去年の10/23~26頃に蛹化した個体たちだったので、羽化までおよそ半年もかかるのですね。お外の世界での蝶生を謳歌してくれるといいなぁ!一番最後に蛹化した子は11/13なので、これから順番に残りの子達も問題なく羽化して欲しいです(*´ω`*)ちびっ子の頃の愛読書はファーブル昆虫記でした。本書を読んで、まだまだ未知の昆虫世界があることを改めて知ることが出来たよ。でも、、、昆虫食推しはやめて欲しい。。。(´・ω・)2025/04/21

Tomomi Yazaki

13
サナギ。とても不思議な存在。完全変態の昆虫だけに起こる神秘的な変化。じっとしているサナギもあれば、触ると動くサナギもいる。中はドロドロなのにだんだん体が構築されて行く。そのメカニズムに疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。死への羽ばたきというサナギの分割実験。可哀そうだけど、とても興味を惹きます。そこで判明した制御ホルモンと誘発ホルモン。細胞が分化してパーツを再構築する。素人考えですが、これって再生医療に応用できないのでしょうか。ちなみに途中で知りましたが、昆虫女子の著者は現在、おめでただそうです。2025/08/21

しぇるぱ

2
著者は、タレントであり、上席研究員であり、博士課程の大学院生でもあります。昆虫飼育歴ウン十年の実践家であり、文献渉猟派のトリビア派でもあります。実践に裏付けられた断言を聞き、どこで調べたの?と驚くモノシリでもあります。サナギは動かないものだとの固定観念があるが、激しく動くサナギもいるのだそうです。130P キノコバエは繭にうんちを纏っているそうだ。擬態です。196P 変態を扱っているが、チカンヘンタイとしてのヘンタイは出てこない。全部昆虫の変態ばかりを取り上げている。理系エッセイが好みの人にはピッタリです2025/05/07

エル

2
めちゃくちゃ面白かった。昆虫のことは知らないことばかり。普段気にもかけない虫の世界、変態も含めて知らない世界を知るのは楽しい。死のはばたき、知らなかったので検索しちゃった。なかなか斬新な実験だね。2025/04/21

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