内容説明
京都の名所、哲学の道。そこにある石を売る店。店主の風折光司は精神科医だったが、ある事情で医師を辞めてこの店を営んでいた。向かいのカフェの松本櫻子とは先代店主のころからの知人だ。そんな店に飛び込んできたのは一人の疲労困憊した男性。彼にはどうやら事情がありそうだ……。心を傷めた客たちとの交流のなかで光司もまた自らの過去に目を向けることとなる。京都本大賞を受賞した名手が描く感動作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふみえ
4
サラッと読めてしまいますが、結構深刻な内容でした。自分の身に起こったら嫌です。石にパワーなんてないけれど、あって欲しい。ひとつ買ってみようかな。2025/03/21
ぽてじん
3
大石直紀さん、初めての作家さん。 丁寧、読みやすい、伏線一つ一つ回収。 星3つ2025/04/29
SOLVEIG
2
いつからか追いかけてる感が大きくなってる大石作品。今回も読み易くてサクサク進めた。けど、内容の方はどれもかなり重い連作短編集……プロローグでいきなり「主人公は何を背負ってるんだろう?」と。サブ主人公的なカフェの主も作中で昔のことが語られたりして、こちらも……と。でも読後感は悪くなくて寧ろ心地いい。きっとワケアリの二人の物語がちゃんと語られていて、それぞれのこれからについてもいい具合に進んでいく予感が得られるラストだったからだろう。これを手に若王子神社界隈を回りたいな。狛ねずみの社にカラスの額に……。2025/08/02
倫敦バス
2
初読み作家さん。想像以上にしっかりと書かれ、満足した作品。心に傷を抱えた元精神科医、伯父の仕事を受け継いで石屋を営む。第一話が殺人から始まるので、ほんわかした話ではないのだな、とわかるのだが、重い中にも人の心とかつながりとか、こちらがほっと安心する部分も多い。この主人公に起きたことより悲惨な事件が実際起きただけに、重みがある。読みやすいし、他の作品も読んでみたい。2025/05/09
平坂裕子
1
精神科医の治療とは、難しいものであるのだろうな。ひとりひとりに向き合い話を聞き、助言していくのはどんなに大変な事だろう。叔父さんの「石屋」に救われ、カフェの櫻子さんに助けられ、心に深い傷を受けた家族が再生出来て本当に良かった。2025/03/31
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