世界最古のロンドン古書店奇譚

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世界最古のロンドン古書店奇譚

  • ISBN:9784794227713

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内容説明

1761年創業のヘンリー・サザラン商会。
ロンドンにある世界最古の古書店である(と主張)。
近年、この由緒ある古書店に勤めはじめた青年が経験した奇妙な日々。

「ここで働くのにまともである必要はないが、酔狂であるのは役に立つ」が店のモットー。
個性強すぎる先輩店員たちに、もっと個性の強い常連客たち。
亭主が遺した蔵書を高額で買い取らせようとする未亡人、
議論好きであれこれ要求しつつ本を買わない男。
気が遠くなる目録づくり作業に、崩壊した装幀を修復する職人芸。

文学の宝庫であり貴重な稀覯本も多々あるが、
そうではない古本の恐るべき山から漂う切ない思い。
何十年も開けられたことのない戸棚に謎の鍵束、毒が練り込まれた本や、
さらには本ですらないものさえある。
店の近くで事故死した元店主の幽霊は夜な夜な店内で何やらやらかすらしい――。

奇妙でおかしな、しかし本好きにはたまらない
ディープな魅惑あふれる「世界最古の古書店」の世界へようこそ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

55
上手くいかない就職活動の中、偶々、世界最古といわれる英国の古書店に就職したオリヴァー。とはいえ、古書管理は本を読んでいればいいという程、優雅でも楽でもない。本でもないし、何でとっているのか分からない代物たち、せどりやとの本獲得に向けての駆け引き、リファレンスで大事な情報を提示しない厄介なお客様、万引きへの隙のない警戒を保つ事への疲労と呪詛、野心のある有能な新人やベテランすら辞めていく現実はお客商売あるある過ぎる。更には幽霊もお客となる複雑怪奇さ。また、余りに埃っぽい描写にオリヴァーの鼻腔が心配になってくる2025/05/10

秋良

26
就活に行き詰まった著者が、妙な縁から老舗の古書店で働くことになるエッセイのような小説のような作品。耐震基準などが厳しく空襲で街がリセットされた東京と違い、ロンドンはヴィクトリア朝から地続きで歴史と建物が引き継がれている(給料も)。読書家は偏屈と揶揄されるのを裏付けるように訪れる客は癖強いのが多い。いや、店員もかなり癖が強い。とはいえナルコレプシーかつゲイの著者をさらっと受け入れ、優しい無関心で各々の仕事をする様子はとても恵まれた環境に思える。ごく自然に幽霊が登場するのが流石イギリスだった。2025/05/22

佐倉

18
ロンドンの古書店で働くオリバー氏によるエッセイ集。彼が勤務するのは世界最古の古書店であるサザラン商会…と聞くと如何にも格調高い情景を想像させられるが、雑然として火災一歩手前の店内、雨漏れによって壊滅する地下倉庫、一癖も二癖もある“未確認生物(ヤバい客)”、ゴミを回収して再分配する先輩店員、そして精密な彫刻が施された高価な骨董をぶち壊し隠蔽する書店員(著者)というそこはかとなく駄目な雰囲気と愛おしさが感じられるような日常が描かれる。巻末にはサザラン書店員の日常を体験できるTRPG付き。2025/11/23

かきょん

6
世界一古いといわれる古書店に勤務するところから始まる。 くせのある客は勿論、その地下や過去から取っておかれているもう何かわからないものまで、色々ててくる。かび臭さやその狭さなど想像しやすい書かれ方をしている。 こんなことある?と思うけど、あるのだろうなあ。日本なら営業許可降りない気もする。 観光気分で行ってみたい気持ちがすごくわかる。2025/05/16

一柳すず子

6
ロンドン老舗書店の日常、在庫管理が新人社員の目を通し洒脱に描かれている。大丈夫か?と思うほど汚すぎで湿りすぎ…。オリバーはまだ勤めているんだろうか?2025/04/06

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