角川書店単行本<br> 禍話n

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角川書店単行本
禍話n

  • ISBN:9784041152447

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内容説明

SNSを中心にカルト的人気を誇る、怪談ネットラジオ「禍話」。夜な夜な禍々しい話が語られるこのラジオには、「存在しない放送回」=「第n回」がある、という噂があった。「第n回」では、過去に語られた話が、傑作選としていくつか語り直されたそうなのだが、パーソナリティのかぁなっき氏と加藤よしき氏には、そんな放送をした記憶はないという。

本書は、ホラー作家の梨氏が「第n回」を聞いたリスナーたちを取材し、その内容を一冊の書籍にまとめたものである。

「ダンボールの家」「人体模型」「キャンプの嘘話」――そこで語られたという話は、元の話とはどこか「違う」ようで……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

71
モキュメンタリーホラー。『禍話(まがばなし)』は、毎週土曜日夜十一時からツイキャスでライブ配信され、10年続く怖い話系番組。ところが配信した覚えのない「第n回」がファンに認知され話題にあがる。DMなどで噂話を収集し、著者梨さんに文章化を依頼した。エピソードを紹介しつつそれについてのインタビューをしていく▽怪談ライブっぽい話が10編。いい感じに気持ち悪い。アメーバとかプラナリアみたいに、切り取られた怪談が其々で複製再生増殖したらホンモノはどちらになるのか「複製された側なんじゃないかって、」2025.3刊2025/04/19

眠る山猫屋

61
怪談配信からジワリと滲み寄るものとは・・・。モキュメンタリー風、実際にある『禍話』という配信を行う二人の元に届いた「配信した覚えの無い回」があるんじゃないかという噂。それを梨さんを交えて辿っていく。個々の怪談が絶妙に改変されている?例えば個人名など伏せられていたものが開示されていたり、オチが延長されていたり。『禍話』自体が怖い話なのにさらに不気味さが増す現象。『キャンプ場の嘘話?』など、どの話も悪夢への入り口のようで面白かった。最後まで、こだわりのある作り込みは梨さんらしい。2025/06/25

あっか

32
怖かったー!ある意味モキュメンタリー?夜、1人で、お風呂に入りながら読んでいい本じゃなかった…怖かった…笑 グロ系もあり、人怖もあり。2025/05/18

蝶子

16
おもしろかった。これも一種のモキュメンタリーになるのかな?ツイキャスで現代もの怪談を語るかぁなっきさんと相棒の加藤さんが、そのツイキャスの番組の中でリスナーが「こんな話があったはずなんだけど…」と言い出した存在しない回について梨さんが「リライト」という形で本にしたもの。一つ一つのエピソードが全部怖すぎる。特に人体模型の話とおじいさんのビデオの話が嫌すぎる。でもこういうホラーはクセになってしまいやめられない。改行空行がいっぱいで上下の余白も大きく取られててすかすかだから読書に慣れない中高生におすすめかも。2025/03/21

佐倉

14
かぁなっき氏と加藤氏がした記憶の無い配信…過去の傑作選のような構成だが、内容の一部が変わっていたり他の怪談と混ざっていたり元のエピソードではボカしていたことが明言されていたり…それを梨氏が情報を集めてリライトしたという体の一冊。怪談の配信とリライト、それを集めた本自体を怪異の場とする手法はモキュメンタリーならではの面白さ。元のラジオを聞いたことが無かったがやりたいことが分かったので楽しかった。『祖父の隠しごと』『仏亝』が気持ち悪くて良かった。元を知っていれば異世界に迷い込んだ感覚も味わえたかも知れない。2025/08/20

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