内容説明
東日本大震災によって日本列島は地震や火山噴火が頻発する「大地変動の時代」に入った。その中で、地震や津波、噴火で死なずに生き延びるためには「地学」の知識が必要になる。本書は、京都大学名誉教授の著者が授業スタイルの語り口で、地学のエッセンスと生き延びるための知識を明快に伝える。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ta_chanko
16
「長尺の目」で地球の歴史を俯瞰し、今後起こり得る出来事や災害に備えることが不可欠。東日本大震災は1000年ぶり、南海トラフ巨大地震は100年毎に発生。もっと長い目で見れば、カルデラ噴火、プレートテクトニクスによる大陸移動・造山運動、プルームテクトニクスによるマグマの大量噴出、小惑星の衝突、生命の大量絶滅など、人間の力が到底及ばないイベントも発生する。時折発生する災害に過度に怯えることなく、日常的に得られる自然の恵みを十分に享受しながら生きていくことが大切。2025/04/26
coldsurgeon
10
「地学」は中学時代は、好きな科目だった。その後、理科の必須科目から外れ、高校卒業時には、遠く離れた存在となった。20世紀末から地震などの自然災害が頻発し、大地変動の時代に突入した。地球科学、地学の知識を、今、学びなおすいい機会と思った。孫たちが、未来に生きるという希望があり、そのために知識が役に立つと思う。2025/03/05
るむ
5
石田ゆり子さんが紹介していた本。The文系の私は引っかかりながら(ちょっと斜め読んじゃったり)の読書でしたが、得るものはありました。火山灰は2mm積もると電車が止まるとか(私の居住地は5cmほどの予想)、南海トラフも富士山噴火も、近い将来必ず起こるとか(TVが煽ってるだけだと思っていた)、東日本大震災規模の地震は30年なので、あと20年あるとか。アウトプットできるほどの理解ではないものの、頭に残しておきたいと思いました。2025/05/04
Yoh Sano
4
想像以上に東京が危ないんだなと感じる。津波というよりかは、火災、人が集まっている、建物が集まっているなどでそう感じる。2025/04/21
咲
2
過去は未来を解くカギ、東は千年周期、西は百年周期である。千年時計で平安時代の貞観地震、相模武蔵地震、仁和地震(海の巨大地震)現在の首都直下型、南海トラフ巨大地震、富士山噴火。西の百年周期前回は1946年の昭和南海地震、2030年代に備える。トンガや福徳岡ノ場と西之島新島の噴火、YouTubeで映像みて驚き、地球自体は温暖化でなくて寒冷化している。但し10億年後には太陽が巨大化して水が蒸発する。発想の転換でそこまでわかるんだとポジティブに切り替える。2025/04/30