内容説明
コンサートやライブの「裏方」として活躍するPAエンジニアになりたい人のための入門書。PAマンになりたい人がもっとも知りたい「PAとはどんな仕事なのか?」、「実際の現場でどんな仕事をしているのか」という切り口から、サウンドデザインの考え方、PAシステムの構築のしかた、現場でのセッテシングと本番でのワーキングフローについてをイラスト図解で、わかりやすく紹介。著者は30年間ライブの第一線でPAエンジニアとして活躍する半澤公一氏。基礎知識編で紹介するPA機材の基礎知識、音響工学、電気の知識も、現場で必要となるノウハウに基づいて紹介するので、初心者でもスピーディーに理解ができます。「PAの仕事」と「エンジニアリングの基礎知識」を一冊で知ることができるPA入門に最適な一冊です。
目次
はじめに
目次
1 PA の世界
音響マンを目指して
PAとはどんな仕事?
PAとは何をやっているのか
音響マンになるためには 専門学校への入学/仕事先を選ぶ
いろいろなミキサーの存在
レコーディングとPAとの違い 似ているようで大きく異なる仕事/歴史と伝説
PAシステムの構成
音響セクションのポジショニング ハウスエンジニア/システムエンジニア/モニターエンジニア/サウンドプランナー/アシスタント
現場の全体構成
音響の歴史と変遷
2 PAマンの心構え
音響マンを目指す前に 良き社会人であること
音響マンのありかた ケーブルで心をつなぐサービス業
プロフェッショナルとアマチュアのちがい プロフェッショナルとは?/体で覚える/体調管理
キャストとスタッフ 横たわる大きなちがい
心を豊かに 豊かな心/知識を高める
PAマンの日頃の心構え 音響屋の看板をあげるからには/すべては結果
基本と応用 基本は大事。でも後付けでもかまわない
オーディオシステムとの付き合い すぐれたものに接する日頃の鍛錬
チームワーク 成功のカギを握るのは「コミュニケーション」
失敗をどう乗り越えるか 翌日に持ち超さないことが大切
舞台の世界は「タテ社会」? 舞台には命に関わる危険がある
海外アーティストとの仕事 海外アーティストの現場、海外での現場/日本での海外アーティストによる公演/海外での公演
3 PA の現場を見てみよう
PAの仕事の流れ 仕事は現場だけではない/事前リハーサル/プランニング/本番当日
PAの現場の種類 単発ものと連続もの
会場別の公演例 会場が変わっても仕事の目標は変わらない/ライブハウス/ホール・劇場/アリーナ・ドーム/野外
シーン別の公演例 ジャンルによって異なる取り組み/音楽関連/イベント関連/管理業務関連/演劇ミュージカル関連
4 PA の機材を知ろう
マイクロフォンは音の入口 ダイナミック型マイクロフォン/コンデンサー型マイクロフォン/マイクロフォンの指向性とは?/マイクロフォンは丁寧に扱おう
音の制御部・ミキサーコンソール ミキサーの役割/アナログ・ミキサーとデジタル・ミキサー/入力モジュール/出力モジュール/機能説明・その他の機能/扱い方や使用例
エフェクターとは エフェクターの種類/音質系/音量・ダイナミクス制御系/空間系
パワーアンプとは PAにおける位置づけ/入力関連/出力関連
スピーカーシステムとは スピーカーシステムの役割/スピーカーシステムの構造/エンクロージャー/使用例/製品例
その他の周辺機器 ダイレクトボックス/ケーブル関連
5 音の基本を知ろう
音とは何か
周波数とは何だろう
音波と性質
音圧と音量
音色と音質
音響効果
電気の基礎知識
ノイズ信号
デジタルとアナログを知る
トラブルシューティング 現場でおこるトラブル/ノイズ対策/ハウリング対策
6 PAマンに聞くPA の仕事
「大きな夢が持てる。それがPAの仕事だと思います」 日本エムエスアイ株式会社 藤井修三さん
「楽器のバランスだけではなく、人間同士のバランスもとる仕事」 有限会社ケネックノック 大沢啓孝さん
あとがき