建築のかたちと金融資本主義

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建築のかたちと金融資本主義

  • 著者名:マシュー・ソウルズ/牧尾晴喜
  • 価格 ¥3,850(本体¥3,500)
  • 草思社(2025/02発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 1,050pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784794227621

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内容説明

建築が金融商品になり下がるとき、
そのデザインに何が起こるのか?
その「かたち」は、社会にどんな影響を及ぼすのか?

あらゆるものが金融商品と化するこの時代、
建築はその最たるかつ最大のものであるといえる。
建築が金融商品に「最適化」されるとき、
その形は極端にゆがめられてしまう。
その結果生まれた「氷山」、「ゾンビ」、「極細」建築とはいかなるものなのか。
建築家はそれを受け入れるのか、あるいは抵抗するのか。
そして実際につくられた建築の形態は、都市や社会の本質に何をもたらしているのか。

ザハ・ハディド、リチャード・ロジャースやP・V・アウレーリ(DOGMA)、
さらにはアルド・ロッシやアドルフ・ロースなどの作品を比較検証しながら金融化との建築家の距離感を分析し、
バーチャル空間の金融フィクション化(Fi-Fi)までをも射程に含める、新時代の建築評論。
「資本主義の欠点にどう対処するのかという問題について、建築は長らく取り組んできた。しかし、いかなる攻撃をも吸収する資本主義の強欲さはよく知られるところである。建築は今や金融であるため、優れた批判的思考力を持った建築家は、ある種の批判的な金融を実践する必要がある。これは建築家が銀行家になるべきだという意味ではなく、建築家が構造エンジニアと協業しているのと同じような方法で、これからは金融業者と協力することを検討してもいいのではないかということだ。……批判的かつ創造的な行為としての建築は、21世紀においてその目的を改めて主張するために、活動領域を拡大しなければならない。」(本書より)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

smatsu

1
氷山(Iceberg)というのはイギリスの富裕層に流行っている建築様式で、地上部分は大したことないが地下部分が異様にゴージャスな作りになっている建築。地下の規制が緩いのが原因だと。ゾンビっていうのは今中国で大量発生しているような、バブル時に作り始めたけど資金不足で工事が中断して無人のゴーストタウンみたいになっている建築物群(Zombie Urbanism)。極薄(Ultra-Thin)はNYの432パークアベニューみたいな奴で、確かにこういうのって金融資本主義だなーという感じがします。興味深い2025/05/03

horada

0
*****2025/08/18

しまうま

0
金融資本主義での建築は社会的複雑性が排除され、。分かる。そこに立地以外のどんな表象をくっつけて差別化するかがデベが考えてるところ。FiFi(フィナンシャルフィクション)というのも不動産クラファンやデジタル証券化の動向をみてると腑に落ちる。建築が金融にどれだけ規定されているかの実例集かと思って読んだらもっと思索寄りの本だった。2025/08/16

比丘尼坂

0
山本理解顕「権力の空間/空間の権力」のようなアプローチで、金融資本主義下で建築デザインがどのように変容し、これからどうなるのか、建築家という職業はどうなっていくのかとの著者の見解を期待していたが、違う内容だった。経済学の説明を省いてもっと本質的な部分に食いついていってほしかった。2025/06/09

mochizo

0
資産価値として建築をデザインするとNYにできたペンシルビルのような統一したパターンのものになるという事でしょうか?ちょっと難しかったですが、資本主義が与える建築デザインの問題点が理解できました。2025/05/12

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