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内容説明
インド亜大陸のほぼすべての地を統一したマウリヤ朝第三代の王・アショーカ。ダルマ(法)による政治を行い、八万四千におよぶ塔の建立、五年大会の開催など、仏教の守護者として歴史的に名高い。本書は、その生涯をサンスクリット原典から訳出。王はいかにして熱烈な仏教徒となったのか──。家族をめぐる劇的な出来事をはじめ、伝記は興味深い逸話に満ちている。古代インドにおける仏教徒の世界観や人生観が王の行跡から垣間見えるとともに、凡夫の煩悩を持ちながら聖なる世界を希求したアショーカの姿は、現代を生きるわれわれを引きつけてやまない。巻末には本書をめぐる詳細な解説を付す。
目次
まえがき/一 土くれの布施/二 太子選定/三 残忍アショーカ/四 八万四千の塔/五 ウパグプタとの会見/六 仏跡巡拝/七 菩提樹供養と五年大会/八 クナーラ王子の悲劇/九 ヴィータショーカの出家/十 半アーマラカ果の布施/注/解説/付録 「アショーカ王伝」と「ヨサファット物語」/ちくま学芸文庫版へのあとがき/固有名詞索引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホシ
20
インド亜大陸をほぼ統一し、仏教に帰依したアショーカ王の伝説。仏教を保護し、釈尊や仏弟子に纏わる国土内の各聖地に膨大な数の石柱を建てたというアショーカは間違いなく、その後の仏教伝播に大きな影響を与えたと思います。王の功績が中心で仏の教えに関する記述は少ないですが、物語性に富んでいて面白く読みました。アショーカ王の物語もさることながら息子のクナーラや弟のヴィータショーカが仏教に帰依していく物語も良かった。人間界に生まれた苦しみを苦しみとして受け止め生きることに悟りの道が開ける。そんな事を考えました。2025/01/20
yoneyama
9
古代インドマウリヤ朝のアショーカ王は仏教を盛んにした。B.C.268 、史上初の北インド統一だ。仏教経典にアショーカ王の誕生からオリーサ州カリンガ国を滅ぼし、殺戮に懺悔して帰依する話が語られる。1982年刊、2023年ちくま学術文庫化。残虐すぎる世俗の中の世俗王アショーカが心を入れ替えていく仏教的な書物によって古代アショーカ王の生涯が記録されていた。詩篇が多く挿入され、ストーリー部分は割と早く読める。でも詩篇が味わい深そう、もう一回読みたいな。2024/12/03
Mits
0
実在の人物らしいのだが、伝わっているエピソードはおおむね神話の類だ。当時のインドにあっても仏教は他の宗教とは一線を画すものであったらしいのだけど、仏教の尊さ自体は全くわからないw 最期の「半アーマラカ果」のエピソードだけは妙に生々しくてなんだか考えさせられる。この部分だけでも読んだ価値があったかもしれない。2024/12/27
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