内容説明
・一般市民が担う歴史実践から、新たな視野をひらく。
・学問が歴史を占有せず、人びとと共に、人びとの歴史を作り上げていく営みである「パブリック・ヒストリー」。
・声なき声を聴くその歴史実践から、共生の可能性を考える。
従来の「アカデミック・ヒストリー」へのオルタナティブな方法論として登場した「パブリック・ヒストリー」。その理論的な枠組みを解説したうえで、日本国内からアフリカまでさまざまな地域・時代にわたる研究実践を紹介。さらに方法論そのものを再検討する論文を収載することで、学問分野の新たな視座をひらく一冊。
目次
第1部 「パブリック・ヒストリー」の論点
第2部 実践に埋め込まれた歴史
第3部 語りづらさを超えて
第4部 誰が歴史を紡ぐのか
第5部 歴史実践を生み出す
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
12
なんとも味わい深い小論集。パブリック・ヒストリーのコア概念の公共性と個々の歴史実践から紡ぎ出される物語を様々なテーマから描き出している。注目したのはセネガルのスーフィー教団に関する章。著者自身が神秘主義の修行を通し、霊的経験について言語化しにくい領域の記述を試みていてとても興味深い。また、四国遍路をめぐる章もとりわけ印象に残った。著者が遍路の過程で出会った人びとへのインタビューを映像フレームも使って「画コンテ方式」で表現。時空を超えて個々のヒストリーが交差する瞬間。不思議な余韻に包まれる。2026/02/14
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