内容説明
予測不能の睦月都ワールドへの招待。角川短歌賞受賞作家による、短歌新時代の到来を予感させる歌集。第68回現代歌人協会賞、第25回現代短歌新人賞を受賞した『Dance with the invisibles』の電子版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しゃが
50
装丁は外国の詩集のよう。私の体験を静黙な比喩で追体験。心がざわついた。「悲し、とふ言葉は今朝はうすあをき魚の骨格となりて漂ふ」「善き人がふいにつきたる嘘のごとくはらりと種を零すパプリカ」「「ポケットのないスカートのやうな夜の裾で置き場のなき手の熱を逃がして」「雨があなたの本性だった だとしても 硝子の窓に沈む紫陽花」「すこしづつ一人になれるやうに風、小雨はらみて吹きつけるなり」「人とゐて深く呼吸のできる夜 肺を得たりし魚のごとくに」「会はざれば人は貝殻のやう 手に拾ふどの貝殻もどこかかけてゐて」2024/05/16
カフカ
50
美麗な装幀に惹かれて。 とくべつ心にのこった歌3首。 「花提げてゆく妹の影ひとつわれの日傘の影に入れたり」 「心を、遠くに置く訓練を 十二月の夜空にオペラグラスをかざす」 「人間のからだにありて爪だけが作りものめいて美しいこと」2023/11/13
あや
34
家の中に積んだ本を整理していたら発見して一気に読む。角川短歌賞ご受賞から注目していた歌人さん。第一章がいちばん好きです。東直子さんの栞文を読んで東直子さんが角川短歌賞の選考委員だった時のご受章だったと思い出す。どなたがどなたを選ぶかというのは大事だなあと思う。装幀も美しい。2024/02/01
松本直哉
29
クローゼットに閉じ込められて、いないことにされて、小声で囁かれるか忌み嫌われるかだけだった女性同性愛を、堂々と真正面から歌いあげようとする歌人の姿勢がうかがえる歌集。深爪に込められた深い意味、香水や化粧品のやり取り、この世界にふたりで生き残ることへの決意、私が産んだかもしれない幻の娘の幻想などが文語を基調としつつも時折口語が混じる文体で歌われる。少し長い感想をブログに書きました。https://francoisdassise.hatenablog.com/entry/2024/11/13/1340582024/11/13
双海(ふたみ)
14
「かばん」所属。角川短歌賞受賞。「どの春も過去形になる 春だつた ターンで広がる風とスカート」「ひとを恋ふこころのうすさ 切り爪のふたつみつよつ切り零しつつ」「婚なさず子なさずをれば一日がシロツメクサのやうな涼しさ」2024/03/07
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