内容説明
自明で当たり前に見えるものは錯覚である。事物の本質を古典は与えてくれる。『資本論』『意識と本質』『贈与論』『アメリカのデモクラシー』『存在と時間』『善の研究』『不完全性定理』『君主論』『野生の思考』など人文社会系の中で最も重要な50冊をレビュー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
83
朝日新聞に著者と平田オリザさん、桜庭一樹さんが交代で古典について書いていた書評集をまとめたものです。桜庭さんが外国文学、平田さんが日本近代文学を担当されていたところからそれ以外の古典ということで、ご専門の社会学関連についてのものが多く掲載されています。4~5ページに書かれているのでかなり踏み込んだ内容もあり、読みたいと思われる著作も結構ありました。2025/03/01
ころこ
45
本書の古典の中には、小説は最後の『失われた時を求めて』1作しかない。「無意識的な記憶が歓びをもたらすのは、その記憶を通じて、過去と現在を貫く「本質」が、時間を超越した永遠性をわれわれのうちに想像するからだ。」という解釈は、それまで取り上げてきた時間や意識の問題に通じるように、小説ではなく哲学書として読んでいる。それまでの49作は哲学、社会学、経済学、言語学、歴史学と幅広く、著者の碩学ぶりが発揮されている。単なる古典の紹介と違うのは、著者なりの読みがあるところだ。この特徴が最も現れているのは最初の『資本論』2025/02/24
江口 浩平@教育委員会
16
【古典】『〈問い〉の読書術』での本の紹介の仕方がとてもよかったので手に取った一冊。本書で紹介されている本のうち、『善の研究』『エチカ』『君主論』『ツァラトゥストラ』『方法序説』しか持っていなかったが、(しかも『方法序説』しか読了していない。)再度読もうという気持ちになったと同時に、まだ読んでいない本の中でも挑戦しようと思える本と出会えたことが良かった。著者の大澤先生のように見開き4ページほどでその古典の普遍性を紹介するためには、体系的な読書が必要なのだろうと思わされた。2025/02/22
蝸牛
8
これも娘の本。抜粋「アメリカ人は何か事業をやるとなると、すぐに結社が作られる。」フランスでは政府が、イギリスは大領主がそれに当たると続くので建国の歴史が否応なしについてくるし、読み進めるうちに革命家文化人の思想のおさらいは楽しくあっさり読了した。2025/02/21
kumoi
5
新しいものがあれば新しいことができるようになる。可能性が開かれることに人は感動する。古いものには何ができるだろうか。何百年前に書かれたにも関わらず未だに手に取られる本は何百年の歳月を経てもなお残ったということだ。この事実を以てして、生きている人間の語りよりも古典の方がよっぽど信頼できると私は思う。古典は古くて新しい。この言葉には生のダイナミズムが、あるいは時間の妙が含まれている。私たちは人生の中を、歴史の中を反復している。ならば古典を読まなければならない。人類の知を活用しなければならない。2025/06/25
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