内容説明
育った家がごみ屋敷となり果て、久しぶりに戻った美佐。家を片づけていく過程で金庫を発見する。そこからひもとかれる、家族にさえ言えなかった叔母の秘密とは……。朝日新聞連載時から話題! 湊かなえが新たに挑む、先が読めない「介護ミステリ」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
575
『私は知っている。人間が生きていくためには、汚いものや臭いものと切り離せないことを。誰かが「それ」を担わなければならないことを』。そんな言葉の先に、『認知症』と『ごみ屋敷』のリアルを見せてもいくこの作品。そこには、湊かなえさんらしく”ミステリ”にこだわる物語が描かれていました。後半の3章に登場する28日分の『日記』が謎解きに重要な役割を果たすこの作品。そんな『日記』に隠されたまさかの過去を見やるこの作品。湊かなえさんらしく、エンタメ要素も十分に加味された物語、ぐいぐい読ませる”介護ミステリ”な物語でした。2025/02/07
starbro
561
湊 かなえは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 本書は、著者の新境地でしょうか、 ノルウェイの森オマージュ介護ミステリでした。最高傑作「告白」の輝きから、どんどん遠ざかっているような気がします。 https://publications.asahi.com/feature/cstring/2025/03/11
うっちー
453
現在の幾つか問題点を盛り込んだ作品。直木賞狙いかな。盛り込みすぎ感あり2025/02/27
bunmei
425
老人介護の問題の中に、嫁姑関係の互いに歩み寄れない確執を織り込んだヒューマンタッチな作品。女性同士のドロドロした感情が交錯する中、『誰にも言えない過去』が記されたある日記と古い金庫、村上春樹の『ノルウェーの森』がキーアイテムとなって、世代を超えた男女の情念が絡み合う物語。前作『人間標本』とは真逆の内容に、著者の作家としての振り幅の広さを感じた。しかし、そこは湊作品。最後はしっかりとミステリーの世界観を漂わせ、それまでの流れを一気に覆すどんでん返しが待ち受ける展開は、ミステリーの女王としての期待は裏切らない2025/03/15
はにこ
290
嫁姑問題に無縁で来たけど、何故だか他人事には思えなかった。それは、自分の両親の介護を考えているからだと思うけど。義母にチクチク言われながら過ごす日々に思いを馳せる。弥生さんの日記から紐解かれる、弥生と菊枝、2人の老婆の若かりし頃。結末にはあっと、驚いた。邦彦もそこに絡んでくるとは。誰しも思い出したくない過去はあるだろうけど、これは強烈。美佐は家庭に帰るんだねぇ。2025/07/28
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