内容説明
楓はお腹の子の父親である先生と、その妻・野ゆりと暮らし始めるが、先生が姿を消してしまう。二人の同居生活はうまく回りそうにも思えたが、楓には秘密があり、やがて限界が訪れて……。「こんな生活、いますぐぶっこわしたほうがいい」「ぶっこわして、それからどうするつもりなの?」しなやかで爽やかなスタートの物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
pohcho
62
サザエさんを彷彿とさせる題名から軽い読みものだと思ったら、売れっ子小説家とその妻、若い愛人が田舎町で同居するというヘビーな設定に驚き。愛人は妊娠中で、妻は不妊治療をあきらめた過去があり。・・とくるともうドロドロの予感しかないけど、そういう方向にはいかず。妻と愛人それぞれの過去が描かれたり、田舎町の人間模様や小説家の母の話もあって。これは一体どういう話なんだろうかと思いつつ読んだけど、最後はスッキリ。終わりよければ・・ということで、面白かった。2025/04/30
えんちゃん
59
共感など微塵もないのに最後は実に爽快。ブラボー。小説家の夫、その妻(不妊治療歴あり)、夫の愛人(妊娠中)。田舎での3人の奇妙な共同生活を描く物語。序盤からずっとイラつかせる展開にうんざりしつつも、落としどころが気になって読んでしまう。このイカれた設定をあえてコミカルに仕立てないところにトリコさんの上手さを感じた。ルルルルルルー 今日もいい天気ー。赤ちゃんに幸あれ。2025/05/15
papapapapal
35
”先生”の子を妊娠した楓が、先生と妻さんが暮らす田舎の家に居候することに。いわゆる本妻と愛人なのにどろどろしていないのは、この先生がとんでもなくて2人が諦めに境地に?と思えばそうでもなく、何故かふんわり進んでいくストーリー。家族って何だ、絆って何だ、共同生活ってどういうことだ、を考えた一冊。ラストは気分が晴れ晴れ。YouTubeやら丁寧な暮らしやら如何にも今どきの物語なようで、根っこは大昔からどこにでも転がっていたような一触即発めいた関係性を描いてる。学習したりしなかったり…私たちは「相変わらず」なのか。2025/05/14
さくら咲く
26
なかなか痛快で楽しめた。 2025/06/28
信兵衛
20
身勝手な男たちに反旗を翻す女たちの物語。 最後は、ある名作映画のラストシーンを思わせる痛快な幕切れ。 その最後があるからこそ、本作を肯定できます。2025/04/24
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