講談社学術文庫<br> 解剖学の歴史

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講談社学術文庫
解剖学の歴史

  • 著者名:坂井建雄【著】
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  • 講談社(2025/02発売)
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  • ISBN:9784065386217

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内容説明

解剖学とは、どんな学問だろうか。メスやピンセットで人体を直接取り扱う原始的な学問という印象とは裏腹に、その対象は私たちにとってかけがえのない切実なものであり、科学者は自然にどのように立ち向かい、自然科学という知の体系を導き出せるかという本質的な問題が集約されている。解剖学という枠組みなしには、人体は無秩序な肉塊にすぎない。本書は、こういった無秩序な自然を整理し、秩序だてて記載する営みである「自然誌」の視点から、解剖学の歴史と、解剖学者が抱えてきた問題のさまざまを考察する。
16世紀のヴェサリウスによって始められた近代的な解剖学は、現代医学の成立にあたってどんな役割を果たしたのか。兄弟ともいえる学問分野、生理学とはどんな特徴によって分かれたのか。
生物の形態には、いったいどんな意味があるのか。それを探究する際に現れる機能論と先験論という立場の対立。そして比較解剖学と進化論の関係や、物質論と顕微解剖学の関係など、論点は多岐にわたる。
さらに、解剖学者がたえず気にかける「形態と時間」の関係――個体発生と系統発生の重複するイメージや、教育と研究の関係まで。
解剖学の歩みをたどりながら、自然科学がもたらす成果だけではなく、自然そのものに目を向ける自然誌的な視点が、人間にとって必要なことではないか――と問いかける深い洞察の書。〔原本:『からだの自然誌』東京大学出版会、1993年刊〕

目次
はじめに 3
第一章 ヴェサリウスとハーヴィー:医学の基礎としての人体解剖学
第二章 解剖学と生理学:人体についての自然誌と自然哲学
第三章 生物形態の意味(一):解剖学における機能論と先験論
第四章 比較解剖学と進化論:生物科学における事実と解釈
第五章 生物形態の意味(二):顕微解剖学と物質論
第六章 生物界における階層性:多様性と反復可能性の問題
第七章 解剖学と時間:個体発生と系統発生
第八章 解剖学の現在:人体という自然をめぐって

学術文庫版のあとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

∃.狂茶党

11
解剖学の歴史が半分ぐらい。 あとは解剖学の現状や、哲学のような物。 この薄い本で、解剖学とは何かって大きな問いに一つの見通しを得ることができる。 難しい数式なども特になく、中学校の教科書が読めれば、理解に問題はないです。 2025/04/14

Go Extreme

1
近代解剖学:ヴェサリウス ファブリカ 解剖図 教育改革 ガレノス批判 自己解剖 近代医学 パドヴァ大学 血液循環:ハーヴィー 血液循環 心臓拍動 動脈静脈 実験解剖 血流方向 近代生理学 医学革命 解剖学と生理学:形態機能関係 自然誌 自然哲学 比較解剖学:キュヴィエ ジョフロア 骨格比較 系統発生 個体発生 生物多様性 顕微解剖学:細胞生物学 顕微鏡技術 組織学 電子顕微鏡 染色法 分子生物学 組織観察 現代解剖学:医学基盤 医学教育 臨床応用 解剖実習 形態研究 統合生物学 医療診断 科学倫理2025/03/18

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