筑摩選書<br> ゴッホ 麦畑の秘密

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筑摩選書
ゴッホ 麦畑の秘密

  • 著者名:吉屋敬【著者】
  • 価格 ¥2,134(本体¥1,940)
  • 筑摩書房(2025/01発売)
  • ポイント 19pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480018120

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内容説明

カラスが飛びたつ不穏な麦畑、激しく渦巻く夜の空、黄色の花瓶に生けられた黄色のひまわり……ゴッホの描く絵画はその純粋で孤独な魂そのものだ。耳切り事件やピストル自殺により、狂気の画家・悲劇の主人公とも言われてきたこの画家は、発作が起きていない時は知的かつ冷静な画家として、わずか十年余の間に2000点以上の作品を制作したという。ゴッホの夢や恋愛の挫折、芸術修業、自己懲罰癖、知られざる人間像と画業の真実に、長くオランダに住む美術史家・画家である著者がかつてない光を当てる新しい力作評伝。

目次

序章 一九九五年・早春・オランダ/ジャンヌ・カルマン/一八九〇年七月二十七日/時代の精神・十九世紀とハーグ派/馬鈴薯と麦/第一章 フロックコートと青春/フロックコートと青春/青年画商ゴッホ/りんごの花/失意の日々/善きサマリア人/敬神の血筋/第二章 楡並木の街/海軍省アムステルダム司令部/楡並木/メンデス・ダ・コスタ/伯父たちの肖像/背水の陣/教会の街で/待雪草/レンブラントの家/第三章 晩秋の旅人/ペイ・ノワ=黒い土地/マルカッス炭鉱とドニ家/地下七〇〇メートルの世界で/解雇/無為の日々/年金生活者/あてもなく/晩秋の旅人/目覚め・霜の花/第四章 夏の客人/アントン・ファン・ラッパルト/夏の客人/拒絶/追放/第五章 SORROW/アントン・マウフェの油彩レッスン/ハーグ派としてのスタート/割れた石膏/氷壁/シーン/SORROW/偽善/パノラマ・メスダッハ/砂丘の棘/第六章 馬鈴薯の花咲く村/北の果て/曳き船/保存運動とカフェ・ファン・ゴッホ/ニュネン村/馬鈴薯を食べる人たち/レンブラントの明暗法/ユダヤの花嫁/ニューネビーユの佳人/燃え尽きた訒燭・父の死/シーン・決別そして故郷喪失/リューベンスと浮世絵/三つの木箱のミステリー/ヘレーネの美術館と贋作/第七章 モンマルトルの風車/幻惑の花束/印象派との出会い/バンの店と浮世絵/シャルル・ブランの補色の原理/カフェ・タンブラン/クレポンと独自画法の発見/アドルフ・モンティセリ/アゴスティーナ・セガトーリ/ゴーギャンとポン・タヴァン派/さらばパリ/タンギーの肖像/イーゼルの前の自画像/第八章 太陽の花/花咲く果樹/ラングロワ橋/黄色い家/ラ・クロー平原/地中海/太陽の花/夜の絵/ゴーギャンの椅子/議論の果てに/破綻/第九章 あの日/赤い木蔦の僧院/あの日/ゴーギャンの野心/テオの婚約/七枚のひまわり/東京とアムステルダムのひまわり/ラ・ベルスース/ルーランとの別れ/新たな決断/第十章 死と再生の交響曲/サン・ポール・ド・モーゾール/渦巻く大気・渦巻く炎/第四回万国博覧会/死と再生の交響曲/「二十人展」/花咲くアーモンドの枝/「アンデパンダン展」/北の思い出/帰還・パリ/第十一章 雷雲の下の麦畑/シテ・ピガール/ガッシェの肖像/自問/一八九〇年・七月・パリ/雷雲の下の麦畑/第十二章 リボルバーと落穂/狂気の淵で/自己懲罰/燃え尽きた画稿・自己模写/麦畑の葬送/ヨーの功績/テオの錯乱/再び特別展で/影の光に寄り添うごとく/第十三章 麦畑の秘密、オーヴェール・一八九一年七月二十七日/カラスのいる麦畑/ピアノを弾くマルグリート/小型リボルバー/永遠の命/麦畑の秘密・一八九〇年七月二十七日/オーヴェール・一八九一年七月二十七日/終章 二〇二五年・早春・日本──あとがきにかえて/参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒロセ

9
オランダに半世紀以上暮らした画家であり、ゴッホ研究者である著者による伝記エッセイ。ゴッホの足跡を辿りつつ、過去と現在が交差するのが面白い。大規模なゴッホ展が予定されている2025年、予習には持ってこい。2025/02/18

ぴょこたん

3
ゴッホの真実が知りたくて原田マハさん「リボルバー」に続いて読了。 ゴーギャンとのケンカや耳きり事件より、もっとずっと前のゴッホが知れてよかった。2冊通じて言えることはゴッホは幸せな画家だったと思う。自身が病気だったから、そう感じられなかったとのが残念。 この幸福感を味わえていたならどんな生涯だっただろう。 私も小学生の時に出会ったゴッホが忘れられなくて今でもゴッホ展は楽しみですがゴッホに出会って画家になり、オランダに留学しゴッホを追い続ける作者の行動力にも感動。 2025/08/13

乱読家 護る会支持!

2
絵 モネとゴッホの絵だけは、ずっと見ていられます。 なぜか、彼らの絵を眺めていくと、錯覚なのか、目の前の絵画が生き物のように動き始めます。 僕は、ゴッホほどではないけれど、自己懲罰癖があり、懲罰を受けていた方が精神的に落ち着くところがあります。 なので、自分の耳を切り落とし、ピストルでの自死を選んだゴッホの生き様にどこかシンパシーを感じてしまいます。 麦畑やひまわり、炭鉱の人たちから彼は何を写し取ろうとしたのでしょうか? 無常の中で生き続けることか? 明るさの中に潜む死の気配か? 死の向こうにある再生か?2025/09/05

Go Extreme

2
家族の期待と支援: 1877~1878年・失敗が許されない→精神的プレッシャー 信仰と教会訪問: アムステルダムの教会を巡る・すべての教会を「神の家」 信仰を深め労働者たちへの伝道活動を志す 労働者への共感: ピッケルス島の造船労働者の勤勉さに感銘 マルカッス炭鉱で伝道活動 経済的独立と苦悩: 伝道師協会の俸給・炭鉱夫たちの生活と自身の立場比較→罪悪感 絵画スタイル: 1887年・厚塗りとダイナミックな表現技法 「ひまわり」→友情や感謝を象徴的に表現 精神的葛藤: 自身の選択に悩む 思いと無力感に苦しむ2025/02/09

takao

0
ふむ2025/08/20

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