内容説明
現存する最古の日本語訳聖書を追い、その謎を紐解く古書店の女店主・栞子(三上延「ビブリア古書堂の事件手帖」)、「ゴッド オブ 、神様 団子」と言い残して倒れた青年と、あるミステリー作家(似鳥航一「下町和菓子 栗丸堂」)、パパ活中の女子大生と『人間失格』(紅玉いづき「カミサマは待ちぼうけ」)、落ちぶれた元人気作家が「本の神様」に導かれ、宮沢賢治の物語世界に迷い込み……(「深夜0時の司書見習い」)、天国にある出版社が聖書の矛盾を修正すべく神の監修のもと奔走(杉井光「ハレルヤ出版編集部」)、光源氏の最期を記したといわれる『源氏物語』幻の帖「雲隠」を求め、神と御用人の良彦が大奔走!(浅葉なつ「神様の御用人」)
温かくほろりと泣けて、時にユーモラスで大胆。豪華執筆陣が「神×本」というテーマで紡ぐ、珠玉の6編。心満たされる至福のアンソロジー。
【参加作家一覧】
三上 延/似鳥航一/紅玉いづき/近江泉美/杉井光/浅葉なつ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雅
72
好きな作家さんが参加しているので読んでみました。本と神様がテーマで、どれも楽しく読めました。2025/06/19
ひさか
60
2025年1月メディアワークス文庫刊。三上延:ビブリア古書堂の事件手帖~約翰福音乃傳~、似鳥航一:下町和菓子栗丸堂~神様団子~、紅玉いづき:カミサマは待ちぼうけ、近江泉美:深夜0時の司書見習い~注文の多い図書館~、杉井光:ハレルヤ出版編集部、浅葉なつ:神様の御用人~雲隠~、の神と本をテーマにした6編の書き下ろしアンソロジー。シリーズものが4つもあって豪華の極み。三上さんは今までのビブリア〜の中には無かった傾向の話で面白い。他も全て良い出来で、お得感ありました。2025/03/03
坂城 弥生
47
個人的にビブリア古書堂の事件手帖の新作が読めたのも嬉しかった。2025/02/26
よっしー
34
タイトル通り、神様と本にまつわるアンソロジーです。知っている作家さんが複数いたので読んでみました。シリーズ物の番外編っぽいものもあり、原作を知らないと物語に入り込めない部分もありましたが…どの作品もサクッと読めました。個人的には神様が聖書の校正をする話がお気に入りです。出来る限り変更したくなくて知恵を絞る神様、お疲れ様です(笑2025/08/03
のんちゃん
33
神✖️本を題材にしたアンソロジー。人気シリーズの新作として4作品、読み切り新作として2作品の構成。シリーズものの『ビブリア古書堂の事件手帖』や『下町和菓子栗丸堂』は以前少し読んだ事があり、登場人物の関係性もかなり進んだ事に驚いたが、とっつきやすかった。他の2シリーズは私の苦手のファンタジーだったが楽しめた。今回の出色は杉井光さんの『ハレルヤ出版編集部』聖書の売れ行きに神様とその部下が色々と悩む物語。神様の編集作業が笑いを誘う。神様の事を色々と学べそうなので『神様の御用人』も読んでみようかと思った。2025/06/16