文春新書<br> 22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する

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文春新書
22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する

  • 著者名:成田悠輔【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 文藝春秋(2025/02発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166614745

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内容説明

お金の夢から醒めろ

株価も仮想通貨も過去最高額を更新、生成AIの猛威が眼前に立ち現れ、かつてなく資本主義が加速する時代。お金や市場経済はどこへ向かうのか?

この先数十年から百年かけて起きる経済、社会、世界の変容を大胆に素描。

人の体も心も商品化される超資本主義の行き着く果てに到来する「測れない経済」。そこに出現する「お金が消えてなくなったデータ資本主義」は人類の福音となるか?

現実とも虚構ともつかない未来像を立ち上げる経済学者・成田悠輔の本領発揮! 貯金と投資なんかで夢見てる場合じゃない。凝り固まった思考を叩き割る社会構想の誕生を目撃せよ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

179
人はお金という指標を発明することで、生産された物品を交換し社会と生活を成り立たせてきた。お金の扱い方を巡り資本主義と社会主義の経済学が生まれ、政治と結びつき動乱の20世紀を招いた。システム運営に失敗した社会主義は滅びたが、資本主義も格差や貧困による社会不安を拡大している。この状況を改善するため、万物のデータ化とアルゴリズムを活用したデジタル資本主義が浸透してお金の絶滅する世が来ると予測する。確かに国家と市場が存在するのに必要なコストは削減できるが、そんな事態を富と権力を求める人の本性が容認するのか疑問だ。2025/05/13

ねこ

125
今年1番刺さった本!○□のメガネで時々テレビに出る東大主席卒でイェール大学教授や社長など多才な著者。22世紀のお話なので75年後以降のお話。…と思いきやそれは徐々に始まりつつある。しかも著者は堅実な予測であり突飛なSFではないと断言。それは、やがてお金は絶滅するという興味深い内容。お金の代わりになるのは個々人が行動によって蓄積されていく膨大なデータ。それをアルゴリズムが国家、共同体、市場も含めていい具合に連携させていく。他人への信頼は過去データとアルゴリズムが計算し担保する。…伊藤計劃の「ハーモニー」か?2025/06/21

Kanonlicht

81
『22世紀の民主主義』に続く第二弾。経済学者でデータサイエンティストの著者が、これからの経済の行く末を予測(妄想)。本来物々交換を記録する台帳から派生したものが「お金」であり、将来的に人の営みすべてがデータ化されるならば、その役割は消滅すると説く。その世界では社会との関わり方自体がモノやサービスへの対価となる。社会奉仕や知的生産活動そのものが何かと交換可能な価値を持つというと聞こえはいいけれど、それでみんながハッピーになる未来は想像できない。2025/03/18

KAZOO

80
人気のある経済学者でご自分も事業を行っている方による今後の資本主義の世界がどのようになっていくかを論じられたものです。経済評論というよりも話し言葉で書かれている感じで読みやすいのですが理論的な裏付けが若干少ないのではないかという気がしました。この分野は興味があるので新書ではなくもう少し厚くしてもいいのではないかと思いました。わたしは嫌いではないのですがニュースショーで話されるような感じで若干好き嫌いがでてくる感じがします。2025/08/06

まちゃ

75
成田悠輔氏が思い描く民主主義、資本主義の先の社会、経済の変容。この先数十年から百年かけて起きる変化についてなど、なかなか考える機会がないので新鮮でした。人々のほぼ全ての行動履歴から望ましい資源配分や意思決定を行う「招き猫アルゴリズム」の例えは、面白い思考実験だと思いました。2025/04/15

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