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内容説明
昭和から令和、野球はどこまで進化したのか?──「優勝請負人」工藤公康が、データと最新理論にとらわれた野球界を斬(き)る! さらに自身の経験をもとに、いつまでも色あせない“野球の魅力”も紹介。新参からマニアまで、ファン必読の野球観戦バイブル。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
49
データがますます前面に出てきている今の野球・ベースボール。数字を見せられると、何となく納得してしまうのが一般的かなと思う。もちろん、意味があることだと思う面と、それを受けて実践するのが、生身の人間であるということ。そこを思いださせてくる。イチローさんが言っていたように思うが「3割バッターも7割は失敗している・・」。ピッチャーもフォアボールを出すということ。そこには、身体面も精神面もあるということ。それらを淡々と述べられているのがいい。2025/04/06
Shoji
32
私が好きな野球解説者は、工藤公康さん、江川卓さん、里崎智也さん、古田敦也さんの四名だ。非常に理論的で分かりやすい。難しい単語も使わないし、データだけ示してそれで終わらせない。この本も、まさにその通りの本だった。選手や監督、コーチがデータを見ないで、何を見ているかが書かれていました。FA権を得た選手がメジャーリーグを目指す理由、二番打者最強説とは、今の投手は多くの球種を投げる理由など、興味を引くものが多くありました。2025/03/19
とも
16
投手、監督どちらも大いなる実績を残した工藤公康の著書。配球の考え、現代のデータ野球との接し方あたりが面白い。 これだけの人だから自慢の一つもありそうだが一切ない。ソフトバンクホークスの持ち上げもない。謙虚の塊みたいな人。こういう人になりたい。2025/03/27
nishiyan
9
現役・監督で16回の日本一を経験した工藤公康氏の野球本。データ偏重の現代野球に一石を投じるものかと思いきや、数字を大事にしつつも、数字では現われない気持ちの部分(モチベーションの維持など)や体力の重要性といったものが解かれていたのは面白かった。短期決戦の無類の強さは数字にこれらの要素を加味した用兵の妙にあったのだろう。配球について考え始めたのはダイエーに移籍してからというのは興味深かった。伊東勤という名捕手から離れたことで見えたもの、広岡達朗氏への感謝など、黄金期のライオンズの強さが垣間見えたのも良き。2025/04/28
Katsuto Yoshinaga
8
我がホークスで楽しい時間を作ってくれた名監督の本書は、データ否定派のタイトルのようだが全く違った。工藤氏は、感覚への落とし込み、選手の成長、プレーの再現性についてはデータ活用は有効とした上で、選手個々の状態把握に努めていたと語る。氏が監督を務めていた7年間で、「あれ?」と思うような起用の理由がわかった。セイバーメトリクスは、シーズンには強いが短期決戦に弱いという指摘を読んだことがあるが、工藤監督のポストシーズンの強さもちょっとわかった気がする。かなり面白い分析も披露されており、頁数以上に面白かった。2025/03/29