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内容説明
国家とは何か。吉本が主著『共同幻想論』で投げかけた問いを読み解くヒントは、講演や短編にあった。国家の原点を家族に求めた「個体・家族・共同性としての人間」「幻想としての国家」、共同幻想を日本歴史の中に具体化した「わが歴史論」「異族の論理」など8編を収める。現代の読者のために、1968年当時の思想状況や時代背景を克明に再現し、今日的な読みの可能性も示した、編者による解説「AI時代の吉本隆明」も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
酩酊石打刑
9
吉本を語る時に『共同幻想論』が代表作としてあげられるが『言語にとって美とは何か』と『心的現象論序説』も考えないといけないと思う。本作で語られている内容はそこを含めたものとなっている。とはいえこの三冊を十分に理解しているわけではない。わたしに見えてくるのは〈大衆の原像〉〈沈黙の言語〉〈関係の絶対性〉などだ。人が生きていく上での〈自律的思想〉だったりの実存のありようだ。戦争や転向などに翻弄され戦後の世界を生きていくための足場づくりしていこうとする彼の姿が見えてくる。そしてそれはわたしの導きの道だった。 2025/06/23
Go Extreme
2
視覚的対象ー空間的・光の影響を 感覚的対象ー意識に取り込まれる過程=「知覚作用」 知覚作用は時間性・空間性が絡み合い意識形成 自己関係と自己抽象: 対象に対して自己を関係づける 意識は自己関係と自己抽象の時間・空間的構造で形成される 幻想性と共同性: 個体は幻想を持ち他者との関係で共同幻想が生まれる 幻想が相互作用し「全幻想性」の領域形成 人間関係の根源には性の関係 国家は共同幻想←兄弟姉妹の関係 知識人と社会: 知識人は国家の本質を問い国家権力の構造を考察 法は共同幻想を表現し共同体における役割を持つ2025/02/04
ダージリン
2
「共同幻想論」を読んだのは、もう大昔で内容もおぼろげになっており、おさらいのつもりで読んでみた。講演録はあまりにも喋り言葉のままなので、活字にすると読みにくく感じるところもあったが、いくつもの講演会で繰り返し語られることで、テーマがクッキリとする。編者の先崎氏の解説も理解を助けてくれる。久々に「共同幻想論」を読み返してみたくなった。編者によれば「共同幻想論」は今でも若い読者を獲得し、版を伸ばしているそうだが、吉本隆明は古びない思想家として残り続けるように思う。2025/01/04
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