集英社新書<br> プーチンに勝った主婦 マリーナ・リトビネンコの闘いの記録

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集英社新書
プーチンに勝った主婦 マリーナ・リトビネンコの闘いの記録

  • 著者名:小倉孝保【著】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 集英社(2024/12発売)
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  • ISBN:9784087213416

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内容説明

夫アレクサンドル・リトビネンコは放射性物質によってプーチンに暗殺されたのか? その真相を明らかにするため、妻マリーナは立ち上がった。だが、この動きを妨害する英国、ロシア。その大国の壁を乗り越え、主婦がプーチンに挑み勝利するまでの過程を、マリーナと親交がある著者が克明に描き出す。同時に、ウクライナ侵攻に踏み切ったプーチンの特殊な思考回路や性格、そのロシアとの外交に失敗した国際政治の舞台裏、さらに国家に戦いを挑んだ個人の姿と夫婦の愛を描く、構想12年の大作ノンフィクション!

目次

プロローグ ポロニウムで死んだ日本人
第1章 英国の壁
第2章 二人の出会い
第3章 暗殺事件
第4章 国際政治の壁
第5章 支援者たち1 アハメド・ザカエフ(亡命チェチェン人)
第6章 支援者たち2 ウラジミール・ブコウスキー(元政治犯)
第7章 支援者たち3 オレグ・ゴルジエフスキー(元二重スパイ)
第8章 支援者たち4 アレックス・ゴールドファーブ(「正義依存」のユダヤ人)
第9章 主婦の勝利
エピローグ 燃えさかる家に飛び込む女性たち
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

79
夫の死の真相を知るために、プーチンに 立ち向かった一人の主婦マリーナの物語である。 国を批判するものを暗殺しようとするロシアFSBの 影が不気味で怖い。 日本ではあまり伝えられない 英国とロシアの 微妙な関係が興味深い。 強大な国家権力に怯むことなく、闘ったマリーナの 貴重な記録だった。2025/06/06

チェアー

12
マリーナ・リトビネンコに密着していたのは世界のジャーナリストの中でも小倉さんだけなのかもしれない。 リトビネンコ殺害の計画があまりにもずさん。ロシアの専門家はポロニウムの危険性や追跡性についてどれほど理解していただろうか。プーチンには「絶対に英国には証拠はありません」と言っていたに違いない。2025/02/10

タカボー

11
2006年ロシアの元スパイだったリトビネンコが暗殺された事件。当時凄い衝撃を受けた。毒ではなく放射性元素ポロニウムを使ったところが。そのために開発・研究してる機関が存在してるという怖さ。本書はリトビネンコの妻が中心だけど、プーチンの経歴やKGBとか、イギリスのスタンスの変遷とかも興味深く読めて、今年ここまで読んだ本の中ではずば抜けてると思う。2025/03/01

Melody_Nelson

5
毛髪が抜け落ち、痩せこけてベッドに横たわるリトビネンコの写真は強烈だった。「裏切り者」は抹殺するという、20世紀のスパイ小説もどきの現実が未だにあるロシア。英国へ亡命できたのは良いけれど、まさかポロニウム(放射性物質)を盛られた緑茶で殺害されるとは…。守ってくれるはずの英国も、ロシアと経済(ビジネス)関係で波風を立てたくないから調査に消極的。しかし時間はかかったが、欧州人権裁判所でロシアが関与したことが認められる。せめてもの救い。その後も英国ではノビチョクを使った殺人が起きて市民が犠牲になっているのだし。2025/02/17

於千代

4
亡命先のイギリスで夫をロシアに暗殺された「普通の主婦」が、真相究明を求めてイギリス政府を訴え勝訴し、さらにロシア政府を欧州人権裁判所に訴えて勝利を収めた戦いの記録。 夫の殺害に使われたのはポロニウムであり、放射性物質を暗殺に用いるという発想自体が恐ろしく、衝撃を受けた。2025/05/06

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