内容説明
大河ドラマ「べらぼう」の近世美術史考証者がオールカラー図版で迫る決定版!
2025年大河ドラマ「べらぼう」のモデルは蔦屋重三郎。江戸時代中期、数多ある版元の中で、なぜ蔦重だけがこれほど注目を集めたのか。蔦重が歌麿に描かせた「ポッピンを吹く娘」はなぜ名作と言われるのか。話題を呼ぶ浮世絵を次々に手掛け、江戸を騒がせた蔦重の独自の仕掛けとはーー。
本書は蔦屋重三郎のビジネス上の足跡に沿って代表的作品から知られざる名画まで多くの作品を取り上げ、オールカラー図版を実際に見ながら、その歴史的意味やインパクトを明らかにしていく。大河ドラマ「べらぼう」の近世美術史考証者である著者が、“コンテンツビジネスの風雲児・蔦屋重三郎”に迫る決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
活字の旅遊人
37
NHK大河ドラマ「べらぼう」に合わせて出ているNHK出版新書。ドラマも中盤を過ぎたところで読んでみた。浮世絵がタイトルになってはいるが、蔦屋重三郎の出版に関する一代記として読むことができる。史実とされるものをつなぎ合わせる大河ドラマの作りには毎回感心する。本書ではおていさんに触れていないのは残念だが、蔦屋重三郎が江戸文化にとっていかに重要な役割を果たしたかが理解できる内容だった。浮世絵や黄表紙の写真が豊富なのも嬉しい。収蔵元も載っているが、その多くが外国ではなく日本の博物館や図書館だというのが意外だった。2025/09/04
ビイーン
31
大河ドラマの復習と予習を兼ねて読んだ一冊。蔦重は時代の流れを敏感に察知して行動し江戸時代に数々のヒット作を生み出した。葛飾北斎や曲亭馬琴も彼に才能を見出されたそうだ。カラーページで多くの浮世絵が載っている。浮世絵の素晴しさに魅了された。2025/08/23
新天地
9
大河ドラマ『べらぼう』に合わせて読む。ドラマとはまた別に喜多川歌麿といろいろあったのだなと思わせる第一章と第二章が面白かった。さらに特に面白かったのは、蔦屋はリアリストとして「現実」を見て数々のヒット作を世に送り出してきたが、彼の見た現実とは別の「現実」を見たまま浮世絵に落とし込んだ東洲斎写楽についての第六章。また、歴史に名を刻むヒット作を作り出すコツが流行の「半歩先」であることが興味深かい。一歩先でなく半歩先ならば流行を追う側からすればギリギリ手が届く感じが購買意欲を掻き立てる秘訣らしい。2025/11/08
さな
5
べらぼうを直近2回だけ見た状態で読んだ。やはり才能と野心がすごかったんだな。ドラマではどのように描かれたのか知らないけれど、蔦重の活躍は吉原とのコネクションありきの部分も大きく、その吉原は遊女にとっては苦界だったということも忘れてはならないと思う。2025/09/08
於千代
5
蔦屋重三郎の生涯を作品とともに振り返る一冊。 喜多川歌麿の作品は、蔦屋を離れた後、独創性に欠け、表現技法も薄くなっていったという指摘があり、これは美術史家ならではの視点。 最も衝撃を受けたのは、東洲斎写楽の人物比定がさらっと述べられていたこと。「いまだに「写楽は謎の人物」と言う人がいるようですが、(中略)斎藤十郎兵衛に間違いありません」と記されており、「謎の人物」だと思っていた自分の知識がだいぶ古いことを痛感した。2025/01/13
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- 和書
- 直木三十五伝




