セブン&アイ 解体へのカウントダウン

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セブン&アイ 解体へのカウントダウン

  • 著者名:田島靖久【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 東洋経済新報社(2024/12発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492224182

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内容説明

「ちょっと聞いてもらえないか」
 始まりは、2022年の春先にかかってきた1本の電話だった。
 「こんなディール聞いたこともないよ。とにかくひどすぎる。史上最悪のディールだ。セブン&アイがおかしくなっている」
 電話の主は、セブン&アイ・ホールディングス(セブン&アイ)による百貨店「そごう・西武」売却の入札に参加した、ある投資ファンドの幹部だった。M&Aの常識ではありえないひどい運営に憤り、私にそれをぶちまけてきたのだ。
 その後、そごう・西武売却は難航し、アクティビスト(物言う株主)からも株主提案を受け、セブン&アイは大きく揺さぶられていく。
 ――取材で明らかになったのは、過去最高益を記録するなど絶好調に見えるものの、足下は盤石ではなく、その将来に不透明感が漂っているというガリバーの姿だった。かつて、流通業界の「勝ち組」「優等生」などと呼ばれたセブン&アイにいったい何が起きているのか。そごう・西武売却を軸にその舞台裏に迫ったつもりだ。(はじめに)

目次

第1章 61年ぶりのスト突入
百貨店としては61年ぶりとなるストライキを結構したそごう・西武。実は、スト当日の数日前からある「電話交渉」が続けられていた。
第2章 史上最悪のディール
そごう・西武の売却劇をめぐっては、そもそも最初の入札の段階から〝不可思議なこと〟が起きていた。投資ファンドの幹部たちが「史上最悪」と口をそろえる理由とは。
第3章 売却延期の〝犯人〟
フォートレスへの株式譲渡契約締結後に起きた前代未聞の事態。原因を作った〝犯人〟は誰か。
第4章 大激震のセブン&アイ
新たなアクティビストの登場で、セブン&アイは大きな決断を迫られる。
第5章 そごう・西武の大いなる「勘違い」
そごう・西武の親会社が変わるのは、フォートレスで3度目となる。その背景にあったある〝罪〟とは。
第6章 「百貨店」は生まれ変われるのか
池袋西武はどのような店に生まれ変われるのか。百貨店を取り巻く状況は大きく変化している。
第7章 狙われるセブン&アイ
もう一つの不採算事業であるイトーヨーカ堂。一部地域からの撤退などが発表される中、イトーヨーカ堂の売却話が取り沙汰されている。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nishiyan

12
2022年1月から始まるそごう・西武売却を巡る騒動を軸にセブン&アイの迷走を綴ったレポート。カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールがセブン&アイ買収からの撤退表明した今、読んでみると実に味わい深い。鈴木敏文時代から変わらないのは外圧にはお茶を濁してやり過ごそうとする体質なのだろう。それはそごう西武にも伝染しており、セブン&アイ傘下の17年間は同業他社に差をつけられた挙句に…というのは自業自得といえる。取り敢えず、セブン&アイからは外圧が去ったが、今後、立ち直るのだろうか。かなり厳しいだろう。2025/07/31

nobu23

4
セブンイレブンで有名な、セブン&アイの最近の騒動に関してまとめた本。西武百貨店の売却、外資からの買収提案、ヨーカ堂などのグループ売却など興味深いトピックが並ぶ。2025/07/21

gokuri

4
2022年から25年1月のセブン&アイの迷走をつづる本。 著者はダイヤモンド、東洋経済で経済記者として、この動向を追い続けており、そごう。西武の切り離しとその入札の裏側、売却決定における外資・ヨドバシとの連合の思惑、その後の混乱がつまびらかにされる。 その後のセブン&アイの大株主の始業であるイトウヨーカドをめぐる切り離し主張、コンビニ事業への集中要求とそれに対する会社側の煮え切らない対応など、会社側の対応の遅れなどが示され、アリマンタシュオンによる本体の買収提案の伏線が語られる。2025/07/05

キンケード&グリーンウェル

2
ダイエー、西武、西友、ヤオハンと言った、流通業が消えたまたは消えかけた理由を探って行くのは意味がある。セブンが変われるか、どうなるのか、追っていきたい。2025/07/31

takyeee

1
なんとなく休憩時間暇だったので手に取ってみた。セブン&アイの杜撰なススメや西武そごうの呑気な構えなどが分かる。経営のトップが必ずしも経営のトップたり得る能力や人格を有しているとは限らず、同じ人間だと感じるような話であった。昨日からの延長戦ではないということを自戒とする。2025/07/09

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