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内容説明
メメント・モリ――常に死を想えと古人は言った。「板橋のドブ」で死ぬのが理想と語った渥美清、余命1年を宣告されても女優への執念を絶やさなかった川島なお美、葬儀で「幸せな人生だった」と自らの声で語った田中好子、舌がんで入院中も冗談を飛ばしたケーシー高峰……。時代を彩ったスターは死を目前にして、何を思い、生きたのか。自身もがんと闘い、刊行を待たずに他界した著者が綴った、“死に際”の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
90
30人の時代を彩ったスターの最期について記述。晩年トラブルを抱えていたり、死に裏側が垣間見える人も多いが、そのあたりは極力控えめな記述で功績や人となりを中心とした死に際の物語。著者は、本誌編集作業中の2024年10月に癌のため逝去され、編集部が以降の作業を引き継いだとの事だ2025/05/05
ネギっ子gen
52
【スターはいつまでもいつまでも語り継がれる。まさにスターとは、真昼の明るさの中では見えなくても、陽が落ちて暗くなると輝き始める星のような存在:本田美奈子の章】全国紙唯一の「大衆文化担当」編集委員による遺著。最終頁で、<がんが再発し、今年に入ってからは余命宣告まで受けてしまった。絶望と希望。振れ幅のあまりの大きさに、気持ちがついていけない時がある。だが、耐えて、耐えて、投げ出さずに生きていくしかないのだろう。幸いにも私は今回、さまざまな先達の死を通じて、生きる意味を探るコラムを書き終えることができた>と。⇒2025/07/11
ベローチェのひととき
14
本屋さんを物色していて気になった本。著名人30人の死についてしみじみと語ったエッセイ集。役者、歌手、プロレスラー、お笑い芸人等について語っている。沖雅也さん、岡田有希子さん、牧伸二さんなどが語られていた。また、夏目雅子さん、本田美奈子さん、コロナで亡くなった志村けんさんも語られていた。色々な人生、生き方があるなぁとつくづく感じました。2025/04/01
funuu
9
著者は朝日新聞の現役芸能記者。 昨年2024年10月に癌で死んでいる、 スターの臨終というのも10年程度前立腺がんと戦った著者らしい本。 ポール牧、牧伸二、清水由貴子、沖雅也、岡田由希子、藤圭子自殺の人もいる。 孤独、金の使い込み、いろいろ理由はある。 前を向いて生きても無理矢理死が来てしまった人。 やはり癌が多い。 華やかは人にも終わりは来ます。 2025/02/16
チェアー
7
特に力が入っていたのは藤圭子。育った名寄に行って近い人の話を聞いている。おそらくどこまで聞いても彼女がなぜ死ななければいけなかったのかは、わからないままだっただろう。その事は筆者も行く前にわかっていたはずだ。だが、行かなければいけないと思った。話を聞かなければ、彼女の死が忘れられてしまうとでも言いたそうだ。2025/02/25