内容説明
万博・五輪・宇宙開発・原子力……、「昭和」という亡霊はいつまで僕らを呪縛し続けるのか?
セビリア、ミラノなど世界の万博跡地から見えてきた2025年大阪万博問題とは?
1964年東京五輪がなければ、高度成長はしていなかったのか?
種子島・宇宙基地、米・核実験博物館、独・原発跡地遊園地から見えてきた「近代」とは?
古市憲寿が「昭和の夢」の跡を歩きながら考えたこと――。
【本文より】
昔からタイムリープや転生をテーマにした作品を観るたびに思っていたことがある。もしも成功する人生の選択肢が提示されたとして、僕たちは本当に、元々の人生を潔くあきらめられるだろうか、と。
たとえば、本当だったら僕と一緒に笑っていたはずの友人が、他人として目の前を通り過ぎていく。この「成功」するための人生では彼らと知り合う必要はない。その運命に人は耐えられるのだろうか。思わず彼らに声をかけたくはならないのだろうか。
この、ろくでもない「昭和100年」を迎える日本だからこそ、出会えた人もいれば、生まれた小説や映画、音楽がある。素晴らしい「昭和100年」では、同じ人間でも思想や信条は違ったものになっていただろう。当然ながら、本書『昭和100年』も出版されていなかった。
僕たちは、この「昭和100年」を迎える世界だからこそ、僕たちとして存在している。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
75
今年、西暦2025年は昭和100年にあたるらしい。いろいろな事柄を時系列で考える際、例えば東京五輪(昭和39年)から今年で何年になるか?など元号を介して考えるのは大層厄介。令和になってから、私はもはや元号を”捨て“全て西暦で考えている。本書は、「昭和」は未だ終わっていない、「昭和」が終わって既に30年以上たっているが昭和のマインドが清算されておらず、しぶとく続いていると評価する。具体例として、万博、宇宙開発、東京五輪を振り返りつつ今の時代を考える。というのだろうが、各種出来事を繋ぎ合わせ散漫な印象。⇒2025/04/30
りんご
47
小説だと思い込んでましたが、古市さんは社会学者でしたね。ジャンルはなんというんでしょう。ノンフィクション?社会学?古市さんが昭和を振り返り、そこから未来を考えます。2章、宇宙への憧れ的なお話の中で、「あのころの夢」って言い回しが出てきて、その単語がすごく刺さりました。昭和生まれの私は「あのころの夢」が地盤としてありすぎるんじゃないか。そういう昭和世代が世に蔓延っているうちは昭和の夢から抜け出せないんじゃないか。科学の発展が必ず幸せを連れてくるわけじゃないってわかった今。未来に何を夢見る。2025/03/26
HMax
34
今年は昭和100年、時代は変わったようで変わっていない。相変わらず斜に構えた古市さんも40歳。8月に入ってからは毎日々々、戦後80年とどこかで誰かがいっている。100年前、50年前、30年前に想像した未来がどれもよく似ているというのが当たっているだけにガックリ。リアル過ぎる近未来のSFが増え、昔のような夢のあるSFが減っているのも、時代のせいか。速くFTL航法が開発されないかなあ。2025/08/06
niisun
26
様々なメディアで発言をお見かけするままの古市氏らしい、世の中を斜め上から見下ろしたお話でした。平成〜令和と時代が変わったが、いまだ昭和の夢(残滓)を引きずって抜け出せていないという論で“昭和100年”。内容は、昭和の夢の跡だと著者が云う各国の万博跡や高速増殖炉、リニア実験線などの跡地を巡る旅。「昭和から訣別すべき」と云うが、ダ・ヴィンチや平賀源内じゃないんだから数世紀飛び越えるような発想はなかなかでないですよ。世に問う視点としてはヨハン・ノルベリ氏の『進歩〜人類の未来が明るい10の理由』の方が好きですね。2025/05/04
スリカータ
11
古市憲寿さんは「空気を読まない発言」で人気を博しているが、本書は国内外を飛び回り現地取材をし、写真も豊富で、相当な熱量を感じた。時系列に追ったドキュメントかと思ったが、取り上げたトピックに沿って深めた内容。オリンピックや万博のその後の現地取材は非常に興味深い。宇宙開発がかつてほどの盛り上がりを見せず停滞していることも。思えば日本は天皇が変わる毎に年号を変え一新して来たが、昭和を起点に捉えてみると見え方が変わって面白く、新たな問題提起もあった。欄外の解説は古市憲寿さんのお茶目な面も窺えた。2025/01/31
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