内容説明
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微分幾何の立場で特異点と正対する特異点は微分幾何学と相性がよさそうなものの、通常の曲線論や曲面論における特異点はデリケートな扱いを要するため、微分幾何学の立場から見ると、特異点は近寄りがたい対象で、ともすると「見なかったことにしてしまう」という扱いを受けていたきらいもある。本書の執筆にあたっては、この微分幾何学の立場からの近寄りがたさを解消し、特異点を親しみやすい対象として紹介し解説することを目標とし、平面曲線と、空間内の曲面に現れる特異点に限定して、特異点の紹介と判定法、そして、その幾何学やトポロジーへの応用を述べる。
目次
第1章 平面曲線と特異点
第2章 曲面と特異点
第3章 特異点の判定法の証明
第4章 特異点の判定法の応用
第5章 特異点への曲率の導入
第6章 ガウス・ボンネ型定理の証明と応用
第7章 R3の平坦な曲面
第8章 ツバメの尾の判定条件の証明
第9章 連接接束
付録A. 因子の補題
付録B. カスプ続論
付録C. 4/3-カスプの判定法
付録D. 接触構造と波面
付録E. ザカリューキンの補題