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内容説明
『ガリア戦記』は、希代の英雄ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が自身の征服事業について自らの手で綴り、書物として世に出したものである。こうした事例はほかになく、史上名立たる英雄の中で唯一の例である。二千年前から今日まで多くの読者を魅了してきた世界史上最も有名な戦記であり、現場の出来事をリアルに再現した「活きた」ローマ史ともいうことができる。カエサルといえば、ローマ帝国拡大の立役者。とりわけ、その軍事的天才と悲劇的な最期によって今日でも人気が高い。さらにこの戦記で発揮された文章の魅力は、キケロやモンテーニュ、日本では小林秀雄が絶賛するほどのものであった。本書は、その最大の特徴である「簡潔な独特の文体」を再現することに成功している。カエサルが戦闘においていかなる知略を発揮したか、また、いかに言葉巧みであったかを、読者はつぶさに体験することになろう。『ガリア戦記』が一大古典となった秘密がここにある。さらに本書では、訳者が当時の政治、民族、軍隊等について詳細な解説を付し、適宜地図を挿入することによって、読者の理解を助けている。 「名訳で、カエサルの時代が目の前に蘇る!」――出口治明氏が推薦。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
k2ro
2
2000年以上もの時空を超えた文章を読むことができるのは,もはや奇跡.その時代の情景がありありとわかる.記録は大事だと改めて思う.戦争はその時代からあるけど,現在進行中のものとはずいぶん意味合いが異なる.ルビコン川のほとりで発した「賽は投げられた」の言葉が重い.2025/09/05
Masaaki Inoue
1
カエサル著!2000年前の本!こんなん読むしかない。古代ローマなので、人名(マルケッルスとか)、地名(ウェッラウノドゥヌムとか)、部族名(ベッロウァキ族とか)がまるで呪文。さらに歴史書あるあるの分かりにくい地図と、百ページに渡る前書きには心折れそうになりました。が、が!ですよ。カエサル氏の書く戦況報告の何と簡潔で明瞭な事!自身すら「カエサルは○○した」と客観視し、敵の思惑も見事に看破。戦記とは完全なる作業日誌なのだと感動でした。文章自体は中学生でも読めるくらい易しいので、サラリーマンはぜひ読んでみて下さい2025/09/17
くま
0
以前に岩波で読んだがそれよりも読みやすい気がする。何といっても本文の前の解説がとても参考になった。予備知識としてガリア戦記が書かれた背景を知ることができ、前回とはまた違う読み方ができた。生死に直結する権力闘争の毎日にとても生きた心地がしないように感じた。今の時代も変わらず人間が人間である以上、弱肉強食というか富める者と貧しい者とのバランスが良い塩梅になるのは難しいのかな。2025/08/10
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