攻撃と暴力

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攻撃と暴力

  • 著者名:大渕憲一【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 丸善出版(2024/12発売)
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  • ISBN:9784621053249

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内容説明

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人間の歴史は、対立と抗争との歴史である。歴史を振り返ると、大化の改新、関ヶ原の戦い、明治維新、…など、歴史を大きく動かしてきた出来事のほとんどが「争乱や殺戮」である。有史以来、人類の歴史時間の95%において地球上に戦争があったとされている。つまり、戦争はほとんど絶えることなく、人類とともにあったのである。ローレンツという学者は、人間と動物の行動を比較し、これほどまでに高頻度で他者との間で殺し合いをする動物は、人間以外にはいないと結論づけた。人間にとって「攻撃」とは何なのであろうか? また、それはどれくらい深く、人間の本性に根ざしたものなのであろうか。本書では、「人間の攻撃性」について、心理学における主要な考え方を紹介しながら、攻撃性の核心に迫っていく。

目次

まえがき
第1章 人間と攻撃
1 攻撃とは何か?
2 攻撃性をどう理解するか?
第2章 攻撃性は本能か
1 死の本能 フロイト
2 『悪の自然史』 ローレンツ
3 人間の攻撃性
4 攻撃本能論をどう評価するか?
第3章 攻撃の戦略性
1 葛藤と攻撃方略の選択
2 攻撃の社会的機能
第4章 攻撃の衝動性
1 衝動的攻撃の特徴
2 認知的新連合理論
3 身体的ストレスと衝動的攻撃
4 社会的ストレスと衝動的攻撃
5 衝動的攻撃の心理過程
6 戦略性と衝動性の統合 攻撃の一過程モデル
第5章 攻撃性と性格
1 攻撃性 行動の特徴か、内的な性質か?
2 衝動的攻撃と性格特性
3 戦略的攻撃と性格特性
4 攻撃性の変化と持続性
5 攻撃の生得的、生理的要因
6 攻撃の発達的要因
7 攻撃性と疾患
第6章 マスメディアと暴力
1 暴力映像と攻撃
2 暴力典映像の影響 心理的メカニズム
3 TVゲームと攻撃性
第7章 社会的状况の罠
1 道徳的自己規制とその弛緩
2 道徳的コミュニティと道徳的排除
参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇵🇸🇾🇪🇱🇧🇨🇺

7
2000年刊。著者は文学博士で専攻は社会心理学。特に人間の攻撃性と紛争解決の社会心理学解析。既知の内容が多かったと思ったが、内容を整理している間に既知であっても有益な情報が少なくない事に気がついた。 第1章。攻撃と攻撃性について。前者については衝動的なそれと戦略的なそれに分類する。後者は三つの見方があり、内的衝動説(フロイト、ローレンツ)、情動発散説(バーコビッツ)、社会機能説(バンデューラ)。→2023/05/11

dometaro

3
人間がいかに弱いか、いかに簡単に攻撃という安易な選択をしてしまうのかが非常に良く伝わった。 人間は弱い。本当に弱い。持てば持つほど失うことが怖くなる。弱さを知ることまずはそこに尽きる、弱いながらに必死でもがくこと、それこそが人間の尊さであり強さである。弱気を知る事が結局一番強さに繋がる。人間は弱いだからこそ尊い。2010/11/24

新橋九段

1
もうかなり古い本になってしまったが、攻撃性研究の基本は出版当時とあまり変わっていないだろう。2016/11/06

モック

0
ローレンツ、フロイトの本能論と社会心理学の実験と考察などが書かれている。ローレンツの説明はしっかりされているが、フロイトについては軽く紹介している程度であり、フロムが出てないあたりが少し残念。2012/08/19

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