内容説明
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万代常閑が備前で代々伝えた「延寿返魂丹」が越中富山の「反魂丹」となり全国にひろがった。また、徳川光圀が藩医に命じて作らせた本「救民妙薬」はベストセラーになり、庶民に重宝がられた。いつの時代でも、どこの社会でも、人は病み、傷つき、それを癒す薬を探し続けてきた。しかし人間の健康と幸福のために登場した薬が、逆に作用してしまったこともある。サリドマイドやキノホルムの薬害、麻薬の流行とそれを取り締まる麻薬Gメン、「黄色い血液」やエイズ感染の問題を生んだ輸血など、薬や医療は常に社会とかかわり合い、様々なドラマが展開されてきたのである。
目次
第1章 万代家の人々 返魂丹縁起---万代常閑の家系
第2章 黄門様のくすりのわかる本 江戸時代のベストセラー『救民妙薬』
第3章 白い粉の恐怖の歴史 麻薬取締官の活躍余話
第4章 世界の薬物乱用の現状 防止と取り締まりの国際協力
第5章 血液、輸血そして薬 血液型、肝炎、エイズへの歴史
第6章 薬害根絶への長い道程 食品、薬品の安全性確保へ
第7章 学校の環境衛生を考える 学校薬剤師が誕生して五十余年
おわりに
参考文献
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