内容説明
ヘッドマウントディスプレイは,VRやARを実現するための代表的なデバイスである。多種多様なHMDの違い,選択基準,性能や機能の進化,進化に伴う生活や社会の変化など,HMDを網羅的に取り上げた初めての書籍である。電子版ではカラー図面を豊富に掲載。
目次
1.ヘッドマウントディスプレイの概要
1.1 ヘッドマウントディスプレイの歴史
1.1.1 ヘッドマウントディスプレイの先史時代
1.1.2 ヘッドマウントディスプレイの誕生
1.1.3 ヘッドマウントディスプレイの黎明期
1.1.4 ヘッドマウントディスプレイの普及期
1.2 さまざまなヘッドマウントディスプレイ
1.2.1 VR用ディスプレイとしてのHMD
1.2.2 AR用ディスプレイとしてのHMD
1.2.3 透過性と映像チャネル数による分類
1.2.4 多様なヘッドマウントディスプレイの必要性
2.人間の視覚
2.1 眼の構造
2.1.1 眼球と外眼筋
2.1.2 角膜
2.1.3 虹彩と瞳孔
2.1.4 水晶体
2.1.5 網膜
2.1.6 視細胞
2.2 視機能
2.2.1 視力
2.2.2 視野
2.2.3 色覚
2.2.4 光覚
2.2.5 調節
2.2.6 眼球運動
2.3 奥行き知覚
2.3.1 単眼性の手がかり
2.3.2 両眼性の手がかり
2.3.3 奥行き感度
3.ヘッドマウントディスプレイの光学系
3.1 屈折型
3.1.1 視距離と視野角
3.1.2 アイボックス
3.1.3 接眼レンズ
3.2 反射屈折型
3.2.1 平面ハーフミラー型
3.2.2 Bird Bath型
3.2.3 曲面ミラー型
3.3 自由曲面プリズム型
3.4 ウェーブガイド型
3.4.1 曲面ハーフミラーによるコンバイナ
3.4.2 HOE/DOEによるコンバイナ
3.4.3 EPE光学系
3.4.4 LOE光学系
3.4.5 ピンミラーアレイ型
3.5 網膜投影型
3.6 ライトフィールド型
3.6.1 インテグラルフォトグラフィ
3.6.2 2枚スクリーンによるライトフィールド光学系
3.7 ホログラフィック型
3.8 ピンライト型
3.9 頭部搭載型プロジェクタ
4.ヘッドマウントディスプレイの最新研究事例
4.1 位置合わせ
4.2 光学的歪み
4.3 時間的整合性
4.4 色再現性
4.4.1 ディスプレイ色再現
4.4.2 色混合
4.5 ダイナミックレンジ
4.6 焦点奥行再現
4.6.1 調整可能焦点型HMD
4.6.2 多焦点型HMDおよび可変焦点型HMD
4.6.3 ライトフィールド型HMDとホログラフィック型HMD
4.6.4 フォーカスフリー型HMD
4.7 画角
4.8 解像度
4.9 光学遮蔽
5.ヘッドマウントディスプレイによる視覚の解放
5.1 視覚を解放するための要素技術
5.2 視知覚の補正・矯正
5.2.1 視知覚の補正・矯正のプロセス
5.2.2 視力の矯正
5.2.3 色覚異常の補正
5.2.4 斜視・斜位の矯正
5.2.5 変視症の矯正
5.2.6 視覚過敏の矯正
5.2.7 視機能検査
5.3 視覚拡張
5.3.1 視力の拡張
5.3.2 視野角の拡張
5.3.3 可視波長の拡張
5.3.4 動体視力・時間感覚の拡張
5.3.5 視点の拡張
5.3.6 視覚シミュレーション
5.3.7 視覚的ノイズの軽減
5.3.8 視界の多様な変調・置換
6.ヘッドマウントディスプレイと多感覚情報提示
6.1 ヘッドマウントマルチモーダルディスプレイ
6.1.1 深部感覚
6.1.2 表在感覚
6.1.3 前庭覚
6.1.4 嗅覚
6.2 ヘッドマウントディスプレイによる感覚間相互作用の活用
6.2.1 感覚間相互作用
6.2.2 Pseudo-haptics
6.2.3 リダイレクテッドウォーキング
6.2.4 感覚間相互作用による嗅覚提示
6.2.5 感覚間相互作用による食体験の提示
引用・参考文献
あとがき
索引