ささやきの島

個数:1
紙書籍版価格
¥2,420
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

ささやきの島

  • ISBN:9784488011420

ファイル: /

内容説明

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

※この商品は、作品の内容を鑑み、固定レイアウト型で制作した電子書籍です。文字だけを拡大することができませんので、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できませんので、ご注意ください。また、お読みになる端末で無料サンプルをお試しいただいた上でのご購入をお願いいたします。※マイロの父は死者の魂を船に乗せて送り届ける渡し守をしていた。島の住人は死者が出るとその靴を渡し守のところにもっていく。そうしないと死者が島じゅうをさまよい歩いてしまうのだ。ある日領主の娘が亡くなった。ところが領主は娘の死を受けいれず、渡し守から靴を取りもどし、魔術師の闇のまじないで娘をよみがえらせようとする。マイロの父は領主の手の者に殺されてしまい、このままでは島じゅうに死者が放たれる! 怖がりのマイロはなんとか父のかわりに船を出すが……。『嘘の木』の著者による傑作YAファンタジイ。英国を代表する絵本作家エミリー・グラヴェットによる挿絵満載。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

83
児童書。YA。フランシス・ハーディングの良質ファンタジー。横書き、一部ふりがなあり▽マイロの父は「渡し守」で、死んだ人の靴を海の向こうにある島に送り届ける。死者の魂は島の古い灯台から天に昇っていくが、決して死者の顔を覗き込んではいけない。ある時、14歳の少女が亡くなり母親が靴を持ってきた。しかし父親の領主は二人の魔術師に、娘を生き返らせようと靴を取り戻しに来た。抵抗した渡し守の父が殺され兄は連れ去られる。隠してあった靴を、島に届けるためにマイロは船出した▽生と死をめぐる冒険譚。挿絵多い。2024.12刊2025/03/14

キムチ

75
筆者は英国幻想文学の第一人者。奇観は全て読んできた、大ファン。デヴューから次々と賞をものにした実力派。当作、敢えてYAのカテに入れたい。筆者が伝えたい生と死のメッセージ。生は白い道、市は灰色の道・・挿絵で一目瞭然の情景が語るのは生も死も併行して続く道ながら一線で区切ら出ているだけ・・執着する生/悲嘆の死の違いは個々人の受け止め方と言わんばかり。首なし鳥、骨片で出来た青白いアーチ、半ばから宙に浮かぶ螺旋の壊れた塔と島。英国有数の画家と思える挿絵の素晴らしさはハーディングの秀作を更に内容的な高みへと押し上げた2025/04/16

藤月はな(灯れ松明の火)

52
死者を島へ送り出す渡し守の息子、マイロは渡し守として向いていないと言われていた。しかし、ある事がきっかけで渡し守だった父とその後継者と目されていた兄を失った事でマイロは父が任された仕事を引き継ぎ、死者を送り出そうとする。突如として途切れた、自分の生に戸惑うガブリエルの姿に不慮の事で亡くなった人々が重なり、辛くなる。一方でガブリエルの死を受け入られないが、同時に彼女自身も見ていなかった領主にも愛があったのは確かなのだ。そしてマイロが認められなかった理由は「優しすぎるから」。この世で生きるのは容易くはない。2024/12/31

えみ

48
英国の絵本作家エミリー・グラヴィット氏の挿絵がとても印象的な、お洒落で洗練されたデザイン性の高い1冊。本棚にしまうのは勿体ない。目につく場所に飾っておきたい素敵本。それに加えて内容も素晴らしい。物事への適性有無は人に言われるより自分を信じて自分のやり方で貫いていくことで評価されるべきであるということ。何がしたいか何を望んでいるか…自分と相手の思いをリンクさせることの重要性、そこを犯した者の罪。死者の魂を船に乗せて送り届ける「渡し守」には、死者が出るとその者の靴が届けられる。死を見送る行為の重要性を感じた。2025/01/06

星落秋風五丈原

43
いつもながら表紙にはヒントが書かれている。書店では帯が巻かれており、帯をはらうと、左側には黒い帆、右側には白い帆の船。白と黒という色のイメージから、読者は何等かの想像をするはずだ。マイロの父は、いわゆる三途の川の渡し守だ。渡るのは川ではない。死者の靴を、海の向こうにある島に届けると、魂が島の古い灯台から天に昇っていく。その際、決して死者の顔を覗き込んではいけないことになっている。またもや、父親のツケ―今回は本人に果たす意思があったため、ツケと言われては不本意であろうが―をはらう、子供の旅が始まる。 2025/03/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22286033
  • ご注意事項

最近チェックした商品