内容説明
宇宙を旅する流浪者の李約素(リー・ユエスー)は、銀河を支配する〈雷電ファミリー〉の巨大宇宙船を発見し、そこで冷凍睡眠状態の男を救出するが!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イツキ
6
主人公が定期的に大局を見ずに名誉の戦死をしようとするのに若干辟易しましたがそれ以外は特に気になるところもなく、非常に面白いSFでした。圧倒的なエイリアンの艦隊と人類の連合軍による艦隊戦は大迫力で誰もが自分の命を未来のために擲って戦う様子が印象的でした。敵の正体に繋がりそうな情報も多少出ましたし、次は援軍を求めて人類の発祥の地へ向かうという展開で続きが楽しみです。2025/02/03
外道皇帝
4
上下巻まとめて。中国のスペオペ、中華宇宙冒険活劇。人類のいる宇宙に別の次元?の宇宙からの侵略者と戦う戦争もの。と書くとありきたりなんだけど、訳がいいので中国らしさが感じられて良い。第二部が楽しみです。2025/05/20
女神の巡礼者
4
上巻に続いて下巻も時間の許すかぎり一気読みでした。上巻で抱いた期待を裏切らないどころか、想像を遥かに凌駕する超絶の展開が待っていました。21世紀のスペースオペラとして、とんでもない遠未来の銀河世界とテクノロジーを背景にしたミリタリーSFでありながら、『スターウルフ』から変わらない血わき肉踊る冒険譚でもあります。しかし、宇宙の外から侵入してくる強大な敵は、まだ謎に包まれていて興味が尽きません。しかし、問題は本作が3部作ということ。私の寿命が尽きる前に読めるのでしょうか。翻訳のお三方頑張ってくださいませ。2025/01/19
春風
3
主人公の性格など、どこか武侠小説風の中華スペースオペラ。展開はわりと粗削りで唐突な展開も。「俺たちの戦いはこれからだ!」はギャグなのか。2025/01/22
すいか
2
上下巻まとめての感想。訳者あとがきにもあるように中国で人気と言われる銀英伝の影響がうかがえる架空宇宙戦記だが、宇宙観には圧倒的な奥行きと立体感があるし、ストーリーも面白い。訳文が意識的に漢字表現を残しているというのもあって、閥族支配を基礎とする社会体制や、キャラクターの描写(訳アリ中年と若いエリートのW主人公とか)など、全体的に中国時代劇の香りが高い。何万年単位での時間の流れが割と普通に扱われている辺りも中国らしいというか。相対性理論は中国思想と相性がいいのかもというのは雑過ぎかな。続巻が楽しみ過ぎます。2025/06/04