内容説明
子どもを育てる親が如何に社会的にケアされるべきか、障碍児と乳幼児の親たちの“声”の分析を
通して明らかにする。
障碍児の親の調査分析から定型発達の子どもの親の調査分析に進み、
最後に親を支援/ケアする専門職はどうあるべきかという原則を導き出す。
親たちが支援に求める8類型のニーズから支援/ケアする専門職の6原則を論じ、
ことに“弱さ”のケアが支援/ケアにおいて重要であることを指摘する。
目次
はじめに
序 章 問題意識と研究目的・研究方法・研究背景
第1節 研究目的・概念・語句
第2節 研究方法
第3節 本書の構成
第1章 乳幼児/障碍児の子育てに纏わる政策と研究の展開
第1節 乳幼児/障碍児の子育て支援政策の趨勢
第2節 乳幼児/障碍児の“子育て支援”に纏わる研究の動向
第2章 ケア研究の潮流と「ケアの倫理」の深化
第1節 “頑張った”母親たちと[ケア(支援/ ケア)]
第2節 〈ケア〉に纏わる研究の広がりと多様性
第3章 “障碍児”の親にとっての“よい”支援“わるい”支援
第1節 調査概要と基本項目の調査結果
第2節 専門機関等に関する満足度の分析
第3節 満足度に関する記述内容の分類
第4節 支援者について
第4章 “障碍児”の親たちの求める「社会的ケア」の社会的変化
第1節 障害児教育・福祉改革前の親たちの“声”:2006年調査
第2節 障害児教育・福祉改革後の親たちの“声”:2012年調査
第3節 時代を超えて聞こえる親たちの“声”
第5章 乳幼児の親たちが求める「社会的ケア」
第1節 調査の目的と概要
第2節 乳幼児期の子育てにおいて支えられたこと,支えられなかったこと
第3節 乳幼児を育てる親が求める支援/ ケアの類型化
第4節 親たちが社会に求める「子育て支援」
終 章 「育てる/ ケアする」ことから見えるケア関係の本質と課題
第1節 親たちが求めた8類型から「専門職の支援/ ケアの6原則」へ
第2節 “弱さ”のケア:ヴァルネラブルからフラジャイルへ
第3節 親たちが社会に求めた「社会的支援」と具体策
おわりに
文 献