内容説明
フィンランドの子育てに、目からうろこ。「母親は人間でいられるし、人間であるべきです」二人の子どもと海を渡った社会学者による現地レポート。「考え方が変わる」と大反響。待望の文庫化!
目次
はじめに/1 未知の旅へ ヘルシンキ到着/2 VIP待遇 非常事態宣言下の生活と保育園/コラム1 ヘルシンキ市の公共交通機関と子ども車両/3 畑の真ん中 保育園での教育・その1/4 技術の問題 保育園での教育・その2/5 母親をする 子育て支援と母性/コラム2 社会とクラブと習い事/6 「いい学校」 小学校の入学手続き/7 チャイコフスキーと博物館 日本とフィンランドの戦争認識/コラム3 マイナンバーと国家への信頼/8 ロシア人 移民・移住とフィンランド/コラム4 小学校入学/おわりに/文庫版あとがき/解説 坂上香
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
azukinako
52
フィンランド子連れ移住の著者の話は子育てにとどまらず、社会学者としての視点からの考察が目からウロコ。「生活の練習」というタイトルからしてグー。「性格」や「能力」と思っていたものはスキルだから練習して身につけていけばいい。わたし(または、この子は)こういう性格だからだめね、じゃなくて、まだスキルが足りないのねと練習する。なるほどね。あと、人にはソサエティが必要だということもつくづく思った。自分が退職したあとに社会とどうかかわればいいのかという今の私の悩みの回答も見つけた気がする。とにかくお薦め!2024/09/17
梶
33
しっかりしている人に対しての安心感のような、著者と自らの認識の近さゆえに、非常に読みやすい。行き届いた配慮と、しっかりと感情を動かしつつ語ってくれる語り口のよさが、始終心地よい。フィンランドへの神聖視は、ピッタリと記述される現実問題が解きほぐしてくれる。社会学的切り口(人種や移民の問題も含む)、母としての生活への注視、子の視点、軽妙な関西弁、、、さまざまなものが織られたエッセイ。2024/10/07
秋 眉雄
22
『私は、思いやりや根気や好奇心や感受性といったものは、性格や性質だと思ってきた。けれどもそれらは、どうも子どもたちの通う保育園では、練習するべき、あるいは練習することが可能な技術だと考えられている。』社会学者の朴沙羅さんがレポートする、子供二人を連れてのフィンランドでの生活。視野とか考え方。僕自身の狭さと浅さを再確認しました。面白かった!2025/04/14
lily
13
「勉強は、人間が作った人間以上の世界を教えてくれる。こんなクソみたいな世界じゃないものもあるって見せてくれる。」京都在住の在日コリアンである著者(同い年!)がヘルシンキ大学への採用を契機にフィンランドに向かい、日々の生活を綴る。幸福度や教育水準世界一のフィンランドはさぞかし…と思いきやそうでもないのだが、日本との違いには考えさせられるところあり。「相手は、優れているわけでも劣っているわけでもなく、単に違うだけではないか。その違いは、ときに腹立たしく、ときに面白い」時折挟まれる関西弁が読ませどころな一冊。2025/10/15
みゆき
13
単行本が発行された時から文庫化されるのを待っていたけれど期待外れ。ジョークなのか?皮肉なのか?分からないけれど、挑戦的で棘があるように感じられた。時折混じる中途半端な関西弁も読みにくい。とても興味深い内容だが、文章が合わなかった。2024/10/24




