内容説明
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瀬戸内海に面した岡山県牛窓の猫たちの写真を中心に、人間と自然の関係や、これからの社会について考察するフォトエッセイ。「野良猫とは現代の不寛容な社会におけるほとんど最後のイレギュラーでコントロールできない存在かもしれない」との思いから、高齢化と過疎化の進む漁村で生きる、野良猫たちの姿を捉えていく。猫様たちに居場所のない世界は、私たち人間にも生きにくいのだ。「週刊金曜日」の好評連載の書籍化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
134
想田 和弘、初読です。 野良猫様なので美猫はいないけど、みんな迫力があるにゃあ(=^・^=) エッセイも味があります。 https://hb.homesha.co.jp/n/nfcb39ebdd873 【読メ😻猫部】2024/10/17
馨
41
最近地元では野良猫を見ることがなくなったし、飼い猫でも外に出ているのは稀で、猫を見られる機会って本当に減ったから、貴重な一冊。2025/03/08
ぶんこ
37
表紙の猫、桜耳になっているのを読了後に気づく。瀬戸内海に面する牛窓にニューヨークから移住した想田さん。人間がその気になれば一掃されてしまう野良猫。実は弱い存在だけに、野良猫がのんびりと生きていける街は、良い街だ。隅田川に面した我が街、野良猫を見たことがない!そこで、引っ越しの際に実母に預けた気弱で優しい猫が脱走し、そのまま行方不明になったことを思い出す。散々探したけれどいなかった。このことは墓場まで悔いとして持っていくのでしょう。避妊去勢手術は賛否両論あり、安易に意見は述べられない。2025/04/15
Kyohei Matsumoto
4
牛窓在住の映画監督、想田和弘さんの作品、『五香宮の猫』を観る前に買ってみた。観た後で読了した。映画では去勢手術を受ける猫が描かれているが、それを取り巻く人間の複雑な関係性や地域の野良猫をどうしていくかがドキュメンタリーとして撮られている。そのなかでこの本は、去勢手術を徹底すると野良猫が消えていくことを憂いている。しかし増えすぎても問題だということのジレンマ。人間が「猫生」に介入しすぎていいのか。悲しいことだがこのままのスピードが加速し、去勢し続けたら猫はいなくなる、実はこれは人間側の問題なんだと思う。2024/10/27
トッパ
3
先に映画『五香宮の猫』を観てから読みました。どちらからも想田監督の猫に向ける深すぎる愛情が伝わってくるとともに、地域社会に於ける人間と猫の共生のあり方について考えさせられ、やっぱり何よりも話し合いが大切、と改めて感じました。あと、さすがに映画監督だけあって、写真の構図がバッチリ決まっていますね。感服しました。2024/11/12
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