世界恐慌とブロック経済

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世界恐慌とブロック経済

  • 著者名:石見徹【著者】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 山川出版社(2024/11発売)
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  • ISBN:9784634641129

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内容説明

1929年に発生した世界恐慌は、安定しつつあった世界経済を奈落の底へ落とした。恐慌に対応するため各国が実施したのが「ブロック経済」であった。一体「ブロック経済」にはどのような効果があったのか、どのような結果をもたらしたのか。第二次世界大戦へつながる「ブロック経済」の実態を明らかにする。
 本書は、まず「ブロック経済」の大きな理由となった世界恐慌の背景をみるために、国際金本位制に支えられた19世紀の自由主義的な世界経済が、第一次世界大戦を経てどのように変容し、大戦後はどのように再建が試みられたのかを解説する。そして、世界恐慌の要因、世界へと波及した過程を詳細に論じる。
 その結果として現れた「ブロック経済」については、スターリング・ブロックや金ブロックなど、各「ブロック」がどのように形成され、展開したのか、その実態を丁寧に紹介する。ドイツや日本の「ブロック化」の動きについても取り上げ、「ブロック化」が戦争の原因だといえるのかについても検討する。
 対立と分断が深まる今日の国際情勢を前に、改めて世界恐慌と「ブロック経済」を検証する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

25
世界恐慌の説明の時に必ず出てくるブロック経済。本書は第一次大戦後から世界恐慌までの経済的な流れと「ブロック経済」についても整理している。ブロック経済、と言ってもさまざまなものがある。というのはイギリス中心のブロックでも「スターリング・ブロック」と帝国特恵による「貿易ブロック」がある(構成国が異なるが混同されて説明されることがある)。通貨系では金ブロックもあるがこれは金本位制に固執したため不況対策にならず3年で解体されている。スターリング・ブロックが構成国の輸出を刺激し景気を支えたのとは対照的。2024/10/10

スプリント

6
恐慌が発生するとまずは自国を守るためにブロック経済に移行し自国経済圏に他国も組み込もうとする。 その動きとブロック経済の類型を解説している。2024/11/30

くらーく

4
興味深いね。経済の事は分からんけど。金本位制度が恐慌を生むのは何となく。今は管理通貨制度だから、当時のような事は起きないのかな? 興味深いのは、P.14の図1-1、P.43の図2-2、P.80の表4-1だな。図は、各国のお金の流れを表したもので、他のレビューアーさんも書いているけど、第一次世界大戦でアメリカのひとり負け。ソ連は借金踏み倒し、フランスはドイツから賠償金で大儲け(支払いは渋る)。 1928年の多角的決済関係では、アメリカ1強ぶりが際立つ。表では、WW2前のイギリスが、今のアメリカみたいです。2025/04/26

Go Extreme

3
第一次世界大戦を通じた変化: 自己調整的市場の後退 中心国の移行 戦債・賠償問題 正常化と相対的安定: 戦後インフレの終息 金本位制の再建 世界経済の相対的安定 恐慌の世界的波及: アメリカの大恐慌 ヨーロッパの銀行・通貨危機 多角的資金循環の瓦解 世界恐慌はなぜ起こったのか ブロック経済: スターリング・ブロック 金ブロック ナチスの広域経済圏 イタリア・ソ連 アメリカの通商政策 円ブロックと大東亜共栄圏 三国通貨協定から戦後構想へ 何を読み取るか: 通過or貿易 原因or結果 経済的対立・政治的判断2024/10/05

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