内容説明
次々と行方知れずになる子供たち。拐かしか、それとも―― 元忍の医師、家族を失った女、男装の少女……わけありの3人が織り成す、医療時代小説シリーズ第2弾! 身寄りのない凛は、元忍で腕の良い町医者・千歳への弟子入りを決意し、先輩弟子である隻腕の男装少女・佐助とともに、学びを深めていく。佐助は、人買いに売られた先から逃げ出すために少年の振りをしているとのことだが、凛は己も秘密を抱えていることもあり、それ以上の事情には踏み込めずにいた。そんななか、知人の行方知れずの息子が佐助に似ていると、若い武士が栗山庵を訪ねてきて――。文庫書き下ろし。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
天の川
49
「江戸は浅草」シリーズとともに骨太で、知野さんの新しい路線だなあと。1作目の「仇持ち」が書き下ろしとして収録された時代小説傑作選のなかでも飛び抜けて面白くて、シリーズ化されたのかと思っていました。少し間が空いての2作目。それぞれに事情を抱えた栗山庵の3人のうち、本作では少年を装った隻腕の少女・佐助の秘密が明らかに。安定の読みやすさ。でも、表題作の内容の重さも読みやすさゆえにあっさりしてしまったような気も。個人的にはこのシリーズはもう少し重厚にしてほしいかな…2025/01/12
のんちゃん
30
元忍で今は腕利き医者と評判の千歳とその弟子で隻腕の男装の少女佐助と、同じく千歳の弟子となった凛の活躍を描く、江戸お仕事小説ハードボイルド版。今回は最近、江戸市中で横行している神隠しの話。その中で佐助の過去も明らかになり、凛も自分の過去を佐助に打ち明ける。この時代はもちろんネットはなく、警察機構も情報を掴む事が難しく、人攫いはやりたい放題だったろうと思う。でも攫われた子供達の身内の嘆きは今と変わらず、子供達の行方が何日もまたは親の命尽きる迄わからないのは、同じ親としてその辛さ、感じ入った。続編も読みたい。2025/05/30
ベローチェのひととき
19
妻の本棚から借りてきた本。元忍びの町医者千歳に弟子入りした身寄りのない凛が主人公。麟は二番弟子で、一番弟子は年下で片腕の男装少女佐助。3人で暮らしている。隣の浪人剣士柊太郎と佐助、凛の3人の掛け合いが面白い。今回は佐助の過去が明らかになる。このシリーズはまだまだ続きそうなので楽しみだ。2025/04/01
アボガドみよ
17
シリーズ2巻目、今回は佐助の過去がわかる。前巻と間が空いて、登場人物が思い出せず、ちと悩みながら読み進みました。私の場合は、結構面白く読了でした。町医は外科専門なので、針と糸で縫う縫う😶麻酔しないで縫っちゃうとは、【痛😵💫😵💫😵💫】ゾッとしながらも興味津々でした~2025/03/22
*+:。.もも.。:+*
17
佐助の過去の経緯が絡んだお話。凛さんも佐助にだけ自分の過去を打ち明ける。ずっと男のまま過ごすって言うけど段々難しくなってくるんじゃないかな。こうやって一巻ごとに登場人物の過去の話にしていくのかな。知野センセイ、シリーズをたくさん抱えてるからそちらの進捗も心配。2025/03/02
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