中公文庫<br> 平和と危機の構造

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中公文庫
平和と危機の構造

  • 著者名:高坂正堯【著】
  • 価格 ¥1,210(本体¥1,100)
  • 中央公論新社(2024/10発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122075689

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内容説明

政治及び経済の秩序の問題についていくつかの理論を検討する際、常に歴史の光をあててみたい。
歴史抜きの理論は危険で、大体のところ害をなす――
核と内戦、不安定化する国際金融、移民の増大と反発。我々は目の前の変化をどう捉え対処していくべきか、歴史的視野から考察する。
国際政治学の泰斗が最晩年に著した平和への指針。

はじめに

第1章 複合波としての歴史変動
第2章 核革命の意味
第3章 内戦の時代
第4章 冷戦後のヨーロッパ
第5章 自由貿易の理論と現実
第6章 「競争力」という妄想
第7章 相互依存とその危険
第8章 アメリカ衰亡論について
第9章 アジア・太平洋圏の台頭
第10章 アジア・太平洋圏のセントラル・バランス
第11章 文明間の摩擦・抗争・積極的変容
第12章 固定観念を避けて

解説中西 寛

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

maghrib

5
1995年NHK講座のテキストベース。米ソ冷戦中に書かれた「国際政治」のアップデート版ともいえる。冷戦後に多発する内戦、ソ連(ロシア)の衰退、ヨーロッパ移民問題、中国の不安定や経済台頭について現状につながる指針を述べている。その他「集団として解決しなくてはならない問題について、たとえ自分に不利でも、それを解決しようという気持ちがなくなるとき、その国や文明はおかしくなる」、個人・社会・政治の役割分担(前二者で解決すべきことを政治課題にすべきでない)、疑似科学と憤りの結合の危険性など示唆に富む。2025/08/10

わたてつ

3
「文明の衝突」パートで、筆者は日本はアジアとアメリカ間の対立における仲介者としての役割を果たすべきであると主張するが、第2次トランプ政権発足以降、急速に変化する国際関係を見るにあたり現在でも非常に示唆に富む内容となっている。2025/03/23

かっさん

2
平和と危機の構造 #読了 冷戦後の世界情勢をさまざまな要素、角度から分析している。 時代は違えども、今の時代にも学べる要素がたくさんあるし、各国の基本的な性向はそう簡単に変わらない、ということにも気付かされる。2025/04/02

Shinya Fukuda

1
著者の見方の特徴は議論の範囲を極小化することだと思った。全肯定も全否定もしない。扱う分野が複雑多岐に渡るので必然かもしれない。現実主義でもある。書かれた時期にユーゴが問題になっていたがその分析は今振り返っても的確である。アメリカの分断も予言している。ソ連が崩壊した後の今で言うプーチン的なものの出現の危険性も予言している。中国の民主化は不可能と言い、香港の返還が与える影響にも言及しているが、中国は著者の予想を超えて遥かに強力だったことが今明らかになった。平易な文章で書かれているがとても内容が濃くかつ深い。2025/01/12

kaz

0
何年経っても見方は揺るがない。今の時代こそ読んでおきたい一冊。図書館の内容紹介は『歴史抜きの理論は危険-。核と内戦、不安定化する国際金融、移民の増大と反発。我々は目の前の変化をどう捉え対処していくべきか、歴史的視野から考察する。国際政治学の泰斗が最晩年に著した平和への指針』。 2024/12/02

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